IBMがデータベース製品をリブランド 今後、MicrosoftやOracleも大きく変わる予感:Database Watch(2017年上半期特別編 1)(2/2 ページ)
企業活動をはじめ、あらゆる社会活動で生成される「データ」。このデータをうまく活用できない企業は「この先、生き残れない」などと言われますが、2017年はこの動きがますます加速しています。今回は夏休み特別編として、2017年上半期のデータベースクラスタの話題を振り返ります。
Microsoft、Oracle、その他の商用データベースベンダーの動きも激しく
この他の商用データベースベンダーも動きが激しくなっています。
Microsoftは2017年7月17日(米国時間)に、同社製リレーショナルデータベースソフトウェアの最新版「Microsoft SQL Server 2017」のRC(Release Candidate:リリース候補版)の初回バージョンを公開。2018年8月2日には、RC1をさらに成熟させたRC2を公開しています。
SQL Server 2017は、Windows ServerだけではなくLinux、Dockerコンテナでも動く新世代のSQL Serverです。マルチプラットフォーム対応以外にも、グラフデータ処理機能やセキュリティ機能のさらなる強化もポイントになるでしょう。正式版はもう間もなく、おそらく数カ月以内(2017年冬まで)には公開される見込みです。
Oracle Databaseを展開する日本オラクルは、2017年6月付けでCEOの交代がありました。2014年から社長兼CEOを務めた杉原博茂氏は取締役会長となり、新しく社長兼CEOに就任したのは、Oracleのドイツ法人でクラウドビジネス担当バイスプレジデントだったフランク・オーバーマイヤー氏。ドイツ出身でHewlett PackardなどのグローバルIT企業を歴任した方です。「個々の顧客企業にフォーカスし、それぞれの“クラウドジャーニー”に最適な解決策を提供する。インフラから、データベース、開発言語、アプリケーションまで、オンプレミスからクラウドまでを全方位でカバーするグローバルクラウドベンダーである強みを生かす。IaaSのライバルはAmazon Web Services、SaaSではSalesforce.comである」と述べ、企業のクラウド化の取り組みを(困難が待ち受けているかもしれない)旅に例え、そうしたことも想定した顧客ニーズに沿ったサービスを提供していく姿勢を強調していました。
いずれにせよ、「ミッションクリティカル領域にも、そうではない環境にも、クラウドでデータベースを最適な状態で使えるようにする」という方向は共通しています。「もう、それが当たり前になる」のでしょう。データベースウォッチャーとして、そこに乗り遅れないよう今後も最新動向をキャッチアップしていきます。
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