“クラウド推進派”の企業にOracleのストレージ「Oracle ZFS Storage Appliance」が最適な3つの理由:自らもOracle Cloudのサービス基盤として大規模に活用(1/4 ページ)
「クラウドでは、それに最適化されたストレージを使うべし」──この考えの下、Oracleが自ら開発し、自社のパブリッククラウドサービスの基盤としても大規模に活用しているストレージ製品が「Oracle ZFS Storage Appliance」だ。同製品はなぜクラウドを使う企業に最適なのかを、日本オラクルの担当者らが語った。
クラウド全盛の今、ストレージを選ぶ際の基準は大きく変わった
プライベートやパブリックの形で多くの企業がクラウドを利用するようになった今日。その中でデータを管理するストレージを選ぶ際の観点も大きく変わりつつある。クラウド時代にふさわしいストレージを選ぶ上では、特に次が重要なポイントになるだろう。
- あらゆるアプリケーションに対して高いパフォーマンスを発揮すること:クラウド上では特性が異なるさまざまなアプリケーションが実行される。それらのアプリケーションに対していずれも高いパフォーマンスを提供できなくてはならない
- さまざまなワークロードの可視化と高い管理性の実現:クラウド上ではさまざまなワークロードが発生するが、それらがどのように実行されているのかを可視化し、トラブルが生じた際に速やかに原因を特定し、対処できる仕組みが必要となる
- ミッションクリティカルなアプリケーションへの対応:これまでオンプレミスで運用されていたミッションクリティカルなアプリケーションがクラウドに移行しつつある。それらを運用するための性能や可用性、機能性などを備えていなくてはならない
一方、「これまで企業が利用してきた従来型のNAS製品を見ると、その能力は極めて限定的であり、上述したポイントを十分に満たしているとは言いにくい」と日本オラクルの迎田俊樹氏(クラウド・システム事業統括 製品戦略部 ストレージ・テープ製品戦略担当)は指摘する。
「例えば、さまざまなアプリケーションを1つの統合環境上で高いパフォーマンスによって実行できるように設計された製品は存在しません。特に企業システムの中核を成すデータベースの処理に最適化されていない点は大きな問題だと言えます。また、クラウドでは高いスケーラビリティが求められますが、それに適した設計の製品も見当たりません。そのため、従来のNAS製品をプライベートクラウド環境で使うには、それぞれのワークロードに最適化したストレージを個別に用意しなければならず、それによってシステム環境が複雑化し、コストもかさんでしまいます」(迎田氏)
さらに、単体のパフォーマンスを見ても、従来のNAS製品の性能は一般的なレベルにとどまり、より高い性能が求められるプライベートクラウドに最適だとは言いにくい。
クラウド上でのデータの移行性にも問題を抱えている。例えば、コストやセキュリティなどの事情で企業がプライベートクラウドからパブリッククラウドに修正なしでデータを移行したい、あるいはその逆の移行を行いたいと望んだとき、従来のNAS製品やストレージベンダーはその要求に応えられるだろうか?
「システムの核となるデータ資産をプライベートクラウドとパブリッククラウドの間で自在に行き来させることができなければ、クラウドを使う真のメリットは得られません」(迎田氏)
クラウドを使う企業にZFS Storage Applianceを薦める3つの理由
企業がクラウドに求める要件と従来のNAS製品のミスマッチが顕在化する中、Oracleはそれらとは明確に一線を画したストレージ戦略を推進している。迎田氏によれば、この戦略の中心的なコンセプトは次の3点に集約される。
- クラウド上で実行されるさまざまなワークロードに対応
- データベース/アプリケーションに最適化
- パブリック/プライベートクラウドの技術に基づき設計
そして、これらのコンセプトを具現化したストレージ製品としてOracleが開発し、自らもパブリッククラウド「Oracle Cloud」の基盤として大規模に活用しているのが「Oracle ZFS Storage Appliance」(以下、ZFS Storage Appliance)だ。2018年にリリースされた最新版「Oracle ZFS Storage Appliance ZS7-2」では、データベース統合やクラウドの基盤として利用するための機能が一層強化されている。
以下、上述した3つのコンセプトに沿い、同製品の特長、言い換えれば「クラウド活用を推進する企業にZFS Storage Applianceが最適な理由」を紹介する。
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