コミュニケーションが苦手?――なら「なたもだ」で解決すればいいじゃない:仕事が「つまんない」ままでいいの?(60)(2/3 ページ)
「エンジニアはコミュニケーションが苦手」といわれることが少なくありません。話し上手ではないがために、「自分って、ダメだな」と自信をなくしていませんか。話すのが苦手なら、別の方法を使えばいい。エンジニアの強みを生かしたコミュニケーション術を紹介します。
オンラインコミュニケーションで意識したい“たった1つ”のこと
とはいえ、「オンラインにすれば、コミュニケーションは円滑になる」というわけでもありません。オンラインコミュニケーションにはテキスト故の難しさもあります。
20年近くオンラインを中心に仕事をしてきた経験から、「オンラインコミュニケーションを円滑にするために、最も大切なことは何か?」と問われたら、「テキストで行われるコミュニケーションの特徴を理解しておくこと」と答えます。
そして、テキストで行われるコミュニケーションの特徴とは、「対面コミュニケーションよりも、情報が圧倒的に少ないこと」です。
私たちは対面でコミュニケーションを行うとき、言語(言葉そのもの)と非言語(声のトーンやジェスチャー)の両方でやりとりをしています。一方、テキストで行われるコミュニケーションは「言語のみ」に限られます。そのため、言葉の解釈を相手にゆだねるところが大きく、対面コミュニケーションよりも誤解を招きやすいのです。
例えば、対面コミュニケーションで「竹内さん、そんなことも分からないの? まったく」と、笑顔で言われたら、「冗談で言っているのだな」と理解できます。しかし、テキストの場合は、文字面だけで意味を解釈するしかありません。そのため、伝えた側は、「そんな意図はなかったのに」と思っても、受け取った側は、批判的に感じたり、誤解したりする恐れがあります。
オンラインコミュニケーションを円滑にする方法
では、オンラインコミュニケーションを円滑にするためには、どうすればいいのでしょうか。
文字に表情を付ける
感嘆符や絵文字などで文字に表情を付けると、オンラインコミュニケーションが円滑になります。なぜなら、感情が伝わりやすくなるからです。
例えば先日、Webメディアに寄稿した記事を読んでくださった方が、SNSのメッセージで連絡をくれました。その方のテキストには「共感しました!!!」といった感嘆符や絵文字が多く使われ、その思いがとても伝わってくるようでした。
後日お会いしたら、何とその方もテレワークをされているとのこと。そこで、オンラインコミュニケーションで気に掛けていることを伺ったところ、「オンラインでは感情面が伝わりにくいので、オーバーに表現するようにしている」とおっしゃったので、合点がいきました。
もちろん、初めての人と仕事に関わるやりとりをするのなら、適切な文面があるでしょう。絵文字などは控えるべきかもしれません。
けれども、ある程度の関係がある人となら、「ありがとうございます!」のような感嘆符はビジネスメールでもそれほど違和感がありません。会社的に許されるなら、連絡手段をメールからSNSのメッセンジャーやチャットに移行するのも良い方法です。
オンラインでの会話は、多少フランクな方がスムーズな場合もあります。
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