新型コロナの「理不尽なサバイバル」を乗り切る3つの戦略:仕事が「つまんない」ままでいいの?(65)(2/4 ページ)
長期化する新型コロナウイルス。「これが正解」という明確な解決策が見いだせない中、会社や顧客からの理不尽な要求に、「仕方がない」と悔しい思いをしていませんか。でも、もう一歩踏み込んで考えてみると、「理不尽なサバイバル」を乗り切れるかもしれません。
理不尽な思いをしたとき、どうする?
このような、理不尽な状況にさらされているとき、どうすればいいのでしょうか。
先日、新型コロナウイルスへの対応について、ある心理学者が話している動画を見ました。その動画では、「ツラいときは、我慢せずにツラいと言おう」「時には、気分転換をしよう」といった内容が語られていました。「そういうことって、大切だなぁ」と思いました。
けれども、動画の終盤、私はモヤモヤすることになります。心理学者はこう締めくくったのです。「いま、大変なことが起こっています。しかし、事実は変えられませんが、解釈なら変えられます。だから、この状況も前向きに捉えましょう」
確かに、解釈を変えることによって、前向きな意味を見いだせるかもしれません。それは、とても大切なことです。でも、あまりに理不尽な扱いを受けているとき、そんなに簡単に、問題は解決できるのでしょうか。
例えば、冒頭でお話しした「周りの同僚はテレワークなのに、自分だけできない」問題。顧客から常駐を求められたら、なかなか嫌だとは言えませんし、「セキュリティの関係で……」と派遣先から言われたら、それを覆すのは難しい。
このような理不尽な状況の中でも、「これもいい経験だよな」「こういう経験をするからこそ、弱い立場の人の気持ちが分かるんだよな」と、解釈を無理やり前向きにすることはできるかもしれません。でも、頭では理解できても、心底納得できるようにはならないでしょう。
また、新型コロナウイルスのような実態をつかみにくいものとの戦いは、「こうすればいいですよ」という明確な解決策があるわけではありません。「本当は、満員電車に乗りたくないけれど、仕方なく受け入れなければならない」という場合もあるでしょう。
このような、理不尽な問題と向き合う場合、「顧客が悪い」「会社が悪い」「具体的な対応を出さない政府が悪い」と誰かや何かを批判することで、少しは気分がスッキリするかもしれない。でも、何かを言ったところで、何も変わらない、この現実……。
このようなサバイバルな状況を乗り切るためには「どうしたらいいのかな」と、思うわけです。
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