仕事のパフォーマンスにも悪影響? 「スマホ寝不足」で3人に1人が身体疲労に直面:「寝ても疲れが抜け切らない」 対策は?(2/2 ページ)
久光製薬は、全国の20〜60代男女1263人を対象に「睡眠の質と疲労ケアについての調査」を実施した。20代の8割超が就寝直前までスマートフォンを利用し、約3人に1人が「寝ても疲れが抜けない」実態が明らかになった。
86.1%が「睡眠の質を改善したい」 専門家の提言
「睡眠の質」についての改善意欲を尋ねた設問では、20〜30代の86.1%が「睡眠の質を改善したい」と回答した。この数値は40〜50代の82.9%、60代の71.1%を上回り、若年層ほど睡眠改善に対する意欲が高いことを示している。
さらに、「とてもそう思う」と強く改善を希望する割合を見ると、20〜30代は37.1%に達し、他世代を引き離して最高値となった。現状の睡眠環境や回復感で不満や強い課題意識を抱いており、具体的な解決策を求めている若年層の姿勢が浮き彫りとなっている。
睡眠の質向上に向けた夜のセルフケアについては、就寝前に外用消炎鎮痛剤(湿布や塗布薬など)を使用する人の意識が分析された。使用理由として最も高かったのは「夜のうちにケアして、翌朝を楽にしたいから」で、全体の47.9%を占めた。
年代別の特徴として、20代では「翌朝の予定(仕事・家事・運動など)に備えたいから」「睡眠の質を良くしたいから」の回答率が他世代より高かった。翌日のパフォーマンス維持を目的とする傾向が見られる。一方、30代では「脚のだるさ・むくみなどを軽くしてから寝たいから」の回答が高く、蓄積された身体疲労の緩和を重視する傾向が示された。
同調査を監修した獨協医科大学医学部 麻酔科学講座 主任教授であり日本ペインクリニック学会 代表理事を務める山口重樹氏は、若年層における睡眠課題と身体疲労の関係について解説している。
山口氏は「睡眠不足や睡眠の質の低下は、翌日の眠気や集中力の低下だけでなく、高血圧や糖尿病、心疾患、メンタルヘルス不調などの健康リスクにつながる」と指摘する。若年層の睡眠障害の背景にはスマートフォン利用による首や肩の筋肉疲労が存在し、慢性的な身体痛が眠りの質を下げ、回復不全によって疲労が蓄積する「負のスパイラル」に陥る危険性があるという。
対策として、就寝前のスマートフォンとの付き合い方の見直しに加え、入浴やストレッチ、外用消炎鎮痛剤を活用した「貼るメンテ」などを挙げている。「貼ったまま就寝でき、身体のこりや痛みを和らげるセルフケアは、身体疲労の持ち越しを防ぎ、快眠をサポートする有用な手段となる」と、山口氏は結論付けている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
テレワークで管理職の不安は増加、従業員とのギャップが鮮明に パーソル総合研究所が調査
パーソル総合研究所はテレワークの実施率に関する調査結果を発表した。それによると従業員1万人以上の大手企業で実施率が低下傾向で、方針として「原則出社」を掲げるケースが増加しているという。
豆腐メンタル流「理不尽との戦い方」
職場の理不尽に疲れたあなたへ。「熱量弱め、豆腐メンタル」は弱さではありません。消耗せずに理不尽を受け流し、心を折らずに長く戦い続けるための「最強のレジリエンス」戦略です。
「AI活用する新人増えてOJT負担増」 複数の調査で露呈した現場の苦悩
AIの業務利用が新人エンジニアにも広がり、開発現場では「育成」と「レビュー」の両面で新たな負担が生まれています。複数の調査からは、AIを使いこなす上で欠かせない人間側のスキルが浮かび上がりました。
「孤軍奮闘型の情シス」の割合が増加、さらに「兼任化」も進む ノークリサーチ調査
ノークリサーチは、情報システム部の担当が少人数である企業の実態調査結果を発表した。それによると中堅中小企業で「1人体制の情シス」の比率が2023年から2025年にかけて上昇しており、さらに「専任」の割合も下がっていることが分かった。