岡田 大助
@IT編集部
2007年12月14日

■5分 ‐ 混信を制御するための競争と協調

 ZigBeeでは、混信を防ぐためのアクセス制御方式として、伝送路の状態を確認して、空いていればランダムな時間を待ってデータを送信するCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)が採用されています。イーサネットでもCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)として利用されている方式なので、なじみのある方も多いのではないでしょうか。

 しかし、ZigBeeには隠れノード問題という課題が残されています。目標ノードTに対してデータを送信しようとするノードAとBがお互いの通信範囲の外にある場合、AとBはキャリアセンスできず、ノードTで衝突が発生するのです。

 ZigBeeでは、これを防ぐためにスーパーフレームという仕組みを導入しました。これにより、それぞれのノードは、CAP(Contention Access Period)と呼ばれるCSMA/CAによる自由競争による通信時間と、CFP(Contention Free Period)と呼ばれるZigBeeコーディネータに許可を得たノードだけがデータを送信できる通信時間に従うことになりました。

 スーパーフレームは、ネットワーク内の同期を取るためのビーコンから始まり、CAP、CFP、非活動時間(Inactive Period)までを周期となっています。

Index
5分で絶対に分かるZigBee
  無線ネットを飛び交う電気仕掛けのミツバチたち
  自由なアプリケーション開発を促進する標準化
  日本で使えるのは2.4GHz帯だけ
  デバイスにフル機能版と簡易版が存在
  適所適材なネットワークトポロジーを選べる
混信を制御するための競争と協調

関連記事
5分で絶対に分かる近距離無線技術
センサーネットワークやUWB高精度測位システムに現実味

RFID+ICフォーラム トップページ


RFID+IC フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)
- PR -

注目のテーマ

Master of IP Network 記事ランキング

本日 月間
ソリューションFLASH