特集
NAS導入事始め
――ネットワーク・ストレージの導入法――
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インターネットの普及によりサーバの利用形態が変わりつつある。とはいえ、サーバとして最も一般的な利用方法は、いまだにファイル・サーバとしてだろう。最近では、エントリ・サーバであれば10万円程度から購入可能であり、導入コストに対する敷居は低くなっている。しかし、SOHOや小規模事業者の場合、ファイル・サーバを管理するコストや手間が問題になることが多い。そこで、最近注目を集めているのがNAS(Network Attached Storage)である。
NASとは、ネットワークに接続し、ファイル共有サービスなどを提供するストレージ機器で、アプライアンス・サーバの一種である。ほとんどのNASは、RAID構成のハードディスクを内蔵し、NAS専用OSによってネットワークを経由したファイル共有を可能にしている。クライアントPCとの通信インターフェイスはイーサネットのみであり、設定などもネットワークを介して行うことになる。またクライアントPCからは、NFS(Network File System)やCIFS(Common Internet File System:Windowsネットワークでネットワーク上のリモート・ファイル・システムにアクセスするためのプロトコル)といったプロトコルを使ってファイルの読み書きが可能で、通常のファイル・サーバと同様に見える。NASの最大のメリットは、設定と管理が非常に容易であるということにつきる。
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デルコンピュータのNAS「PowerVault 715N」 |
デルコンピュータとしては2世代目のNAS製品で、同社のエントリ・クラスをカバーする。構成によって価格は異なるが、Celeron-850MHzを搭載したエントリ・モデルで21万4000円(2002年6月現在)。
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NASの設定と管理がどのくらい楽であるのかを、実際にデルコンピュータの「PowerVault 715N」を試用して確認してみる。また、NASのハードウェアがどういったものなのかを調べてみることにした。まず、NASとはどういったものかの概要と、NASを選ぶ場合のポイントについて解説する。
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