実践! XMLアプリケーションサーバ「BXS」 第1回
XMLでWebサイトを作ろう

太田一郎
株式会社東洋情報システム
2000/9/13

 XMLは既にデータ交換や情報蓄積のメディアとして利用され始めていますが、Webコンテンツのメディアとしての活用はまだまだといわざるを得ません。その理由の1つとして、XML文書を読みやすい形で表現するための手段が十分に整備されていないという点が挙げられるでしょう。XSLTは、そのような状況を大きく変える可能性を秘めています。XSLTを用いることによりXML文書を通常のWebブラウザで閲覧できる形式の文書、すなわちHTML文書に変形することができるようになります。

 とはいうものの、Webブラウザだけでそれを実現するには、完全なXSLTサポートを実装したWebブラウザのリリースが必要です。しかしこれはもう少し待つ必要があります。Internet Explorerに関していえばXSLTをサポートしていますが、標準への準拠という点ではまだ改善すべき余地がありますし、XSLTにも対応するという高性能レンダリングエンジンGeckoを搭載したNetscape Navigatorも、正式登場までにはまだしばらく時間がかかるようです。

 一方、Webサーバ側でXML文書をXSLTエンジンを使ってHTMLに変換してWebブラウザに届ける、というアプローチもあります。LotusXSLをはじめとするワーキングドラフト準拠のXSLTエンジンの登場が早かったこともあって、このような形態で、XML文書をいち早く活用しているWebサイトもちらほらとあるようです。

 いずれの形態にしろ、XSLTへの対応はまだ始まったばかりともいえる状況ですが、WebコンテンツをXML文書化していく動きは今後ますます活発になっていくことは間違いありません。ただ既に書いたように、XSLTの標準に準拠したWebブラウザはまだ手軽に利用できる状況にはありません。しかし、あきらめる必要はありません。それでもXMLを学ぼうという皆さんに最適のツールがあります。それが今回ご紹介するBaykit XML Server(BXS)なのです。

  「1. Baykit XML Serverとは」

Index
実践! XMLアプリケーションサーバ「BXS」
第1回 XMLでWebサイトを作ろう
  1. Baykit XML Serverとは
  2. インストールしよう
  3. XMLのサンプルを表示させてみる
  4. XMLでWebページを作ろう
第2回 XSTLによるダイナミックな変換の実際
  1. データの内容に基づいた表示の加工
  2. さらにXSLTスタイルシートを改良
  3. Webブラウザ別のスタイルシートを用意
  4. Webブラウザごとに出力を切り替える

 



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