月刊IFRSフォーラム(1)
12月:IFRS総まとめ/トップ10/必読記事
垣内郁栄
IFRS 国際会計基準フォーラム
2009/12/25
この1月のIFRS関連の動きや、IFRSフォーラムの記事を紹介する新連載です。第1回ではこの半年のIFRS関連のトピックスやIFRSフォーラムのトップ10記事をまとめてみました。
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今年のトップ10記事
このIFRSフォーラムが開設されたのは2009年6月29日。約半年間のアクセスランキングでトップ10に入った記事を紹介しましょう。IFRSの入門系の記事が多くのアクセスを集めているのは当然といえば、当然だと思います。
注目したいのは6位や10位など、IFRSの思想やバックグラウンドを説明する記事が注目を集めたことです。原則主義のIFRSではその思想を表すフレームワークの理解が欠かせないと言われます。企業のカルチャーを変える必要があるともいわれ、企業変革のきっかけになるかもしれません。
2009年 IFRSフォーラム トップ10 |
1位:ここから始まる国際会計基準 |
2位:これだけ違う国際会計基準と日本基準 |
3位:IFRSの根幹:フレームワークと財務諸表とは |
4位:再び動き出した日本の内部統制議論 |
5位:IFRS対応、いつから準備するのがベストなのか |
6位:IFRSは「会計」基準ではない、では何なの? |
7位:最初に考えたい総勘定元帳の「松竹梅」 |
8位:IFRSの代表的な会計処理、日本基準との違いは? |
9位:富士通「IFRSは真のグローバル企業になるために」 |
10位:青山学院 八田教授「IFRSで内部統制以上の混乱も」 |
隠れた必読記事トップ5
ランキングには出てきませんが、ぜひ読んでいただきたい記事もあります。1つは報告初年度を終えた内部統制制度についての記事「内部統制に対応した企業はIFRSで何をすべきか」「IFRS対応業務プロセスの内部統制ガイド」です。内部統制を整備した経験や組織運用はIFRS適用にも生かすことができるといわれています。内部統制制度については今後、見直しが入ることも予想されます。担当者はウォッチが引き続き、必要でしょう。
また、IFRSの日本での運用を考える上で欠かせないのが金融庁の動きです。IFRSフォーラムでは「金融庁企業開示課長が明かす『任意適用の4条件』」で金融庁担当者の考えを伝えています。「(IFRS適用のために)システムを全面的の入れ替えや、日本の経理を1から作り直すなど、大仰に考えないようにしてもらいたい」という言葉が目を引きます。
会計基準を解説するという硬めの記事ですが「コンバージェンス項目解説」「IFRS基準書テーマ別解説」もぜひお読みください。実際にコンバージェンス対応やIFRS適用する上で、情報として役立つことがあれば編集者としてとてもうれしく思います。
というわけで2009年はいろいろありましたね。2010年も正確な情報を分かりやすく伝えたいと思います。どうか今後ともIFRSフォーラムをよろしくお願いします。