米MS、Webサービスの新基盤「HailStorm」を発表
2001/3/22
米マイクロソフトは現地時間3月19日、同社のWebサービスの開発プラットフォーム「HailStorm(開発コード名)」を発表した。
「HailStorm」は、開発者がXML技術を用いてWebサービスを構築できる.NETプラットフォームを拡張するもの。この日は同社チェアマン兼チーフ・ソフトウェア・アーキテクトのビル・ゲイツ(Bill Gates)氏がデモを交えて同技術の説明を行った。
「HailStorm」では、アドレス帳、スケジュール管理機能などの個人情報をPCやPDA、携帯電話からシームレスに扱うことを可能にする。さらにこれらの個人情報をもとに航空券の予約など、外部のWebサービスとの連携も実現する。
次世代OS、Windows XPを開発中の同社だが、「HailStorm」へのアクセスにマイクロソフトのソフトウェアは一切必要ないとしている。このように、デバイス、アプリケーションを問わないインターネット経由のアクセスや連携を可能としているのはプロトコルにSOAPを採用したことによる。ユーザー認証システムには同社の「Passport」技術を採用した。
ビル・ゲイツ氏は「この革新的な技術により、個人にもたらされる恩恵は新しいレベルに達し、業界には前例のないビジネスチャンスがもたらされる」とコメントしている。
「HailStorm」は同社の.NET戦略にとって大きな位置付けとなる。「将来、.NETで豊富なサービスが提供されるようになったときに中心的な役割を果たす」と同社.NETサービス担当グループのバイスプレジデント ボブ・マグリア(Bob Muglia)氏は語っている。
すでに発表されていたeBay(3月14日付け記事参照)のほか、この日新たに4社のパートナー企業を発表した。そのうちの1社に、協調(コラボレーション)型PtoPファイルシステムのGroove Networksがある。この日、同社CEOレイ・オジー(Ray Ozzie)氏が、マイクロソフトのIM(インスタントメッセージング)の「バディーリスト」機能(着席者確認機能)をGrooveの招待リストに組み合わせるデモを披露した模様だ。
「HailStorm」のアルファ版は今年の夏に、ベータ版は今年末までに発表の予定。
[関連リンク]
米マイクロソフトの発表資料(英語)
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