米パーム、Beを買収しPalm OSを強化

2001/8/18

 米パーム・コンピューティングは米国時間8月16日、ソフトウェア・ベンダ、米Beの買収を正式に発表した。

 パームは、1100万ドル相当の株式と交換でBeを買収する。同社は、先月発表した、ARMチップに関する提携(「米パーム、半導体メーカー4社と提携、ARMアーキテクチャ移行促進へ」参照)、プラットフォーム部門の切り離し(「Palm、OS部門を子会社化へ」参照)と、今回発表したBe買収により、Palm OSを強化する体制が整いつつあるとしている。

 Beは1990年創業のソフトウェア開発会社。現在は主にインターネット端末などに、マルチメディア対応やWebベースのソフトウェアを提供している。

 「Beの優れた技術と人材に期待を寄せている。2社の統合により、次期Palm OSはより素晴らしいものになるだろう」(米パーム CEO Carl Yankowski氏)。同社では買収により、Beのマルチメディアやインターネット機能を統合し、さらなるマーケットシェアを得る構えだ。BeのCEO Jean-Louis Gassee氏は、Palm OSへの統合を受け持つほか、パームのOS部門分離に対してアドバイスを行うという。

 パームはIBM、ハンドスプリングといったPDA事業者にPalm OSをライセンス提供しており、2000年の世界パーソナル・コンパニオンでのシェアは76%(IDC)。現在Palm OSの開発者は17万人を超えるという。だが、マイクロソフトのPocket PC、日本市場ではシャープのザウルスなどの追い上げがすざましく、楽観できないという見方も多い。

[関連リンク]
米パームの発表資料(英語)
米Beの発表資料(英語)

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