ロータスのeラーニング管理は3つの学習形式に対応

2001/9/21

 ロータスは9月20日、Webベースのeラーニング製品の最新版「ロータス ラーニングスペース R5.0」を発表した。音声・動画機能が加わり、自学自習型、コラボレーション型、リアルタイムセッション型の3つの学習形式を提供するのが特徴だ。

 1998年よりeラーニング分野に取り組んでいる同社だが、「今年に入り、eラーニングという言葉が定着し、案件が多数出てきた」と語るのは、同社代表取締役 安田誠氏。安田社長は、「今後、企業の経営課題として、どうやって従業員に情報の提供やトレーニングを実施するかが重視されてくるだろう」と、eラーニング、引いてはナレッジマネジメントの重要性が増すと予想している。

 ロータスでは、ドミノベースとWebベースの2種類のeラーニング製品を展開中で、新製品はWebベースにあたるもの。

 eラーニングのプラットフォームには、時間や場所といった物理的制約から解消されること以外にも、利用しやすさ、ディスカッションなどのコミュニケーション機能も求められる。新製品では、コアとコラボレーションの2つのモジュールで構成され、自学自習型、コラボレーション型、リアルタイムセッション型の3種類のeラーニング形式を提供する。

 コア モジュールでは、ユーザー情報などを格納するRDB、コンテンツの保管・配信を行うWebサーバとIISを組み合わせ、自学自習型のeラーニングシステムが構築できる。コラボレーション モジュールはコア モジュールを包含し、さらに同社のコラボレーション・ツールの最新版「ロータス Sametime R2.5」を採用、ディスカッションやライブセッションが行えるバーチャルクラスルームなどを提供できる。これにより、授業中に受講者が挙手し、チャットやホワイトボードに書き込んで質問する、といったことが可能になる。また、これらのセッションは記録することも可能だ。

 最新版では、各種の標準技術対応も強化した。学習標準規格であるAICC、SCORM、音声・動画の配信規格であるT.120/H.323などの各種標準技術に対応、準拠したコンテンツの利用や、システムの拡張が可能となる。インターフェイスについては、CSS、DHTMLを採用、カスタマイズが容易になった。

 その他の特徴としては、電子メール機能、ロータス ドミノとの統合機能、コア/コラボレーションで共通のID・パスワードの利用によるシングル・ログオンなどがある。

 同製品は、「1万人以上の大規模ユーザーに最適」と同社 ソリューション本部 eラーニング事業部 部長 立川哲郎氏。同社では、150件程度の新規での販売を見込む。価格は、新規の場合、コア モジュールが3300円(1ユーザーあたり)、コラボレーション モジュールが4600円(1ユーザーあたり)。10月12日より出荷を開始する。

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