統合CRMベンダのリーダーを目指す、エピファニー

2002/4/19

 エピファニー・ソフトウェアは17日、CRMアプリケーション製品、「インサイトE.6」と「マーケティングE.6」を2002年6月に出荷開始すると発表した。

 この2つのアプリケーションは、従来の「E.piphany E.5」のアップグレード版であるエピファニー「E.6」シリーズの製品。このシリーズはアーキテクチャの変更を伴うメジャーバージョンアップとなっており、製品構成も「インサイトE.6」「マーケティングE.6」「サービスE.6」「セールスE.6」の4つに改変された。特徴としては、J2EEを全面採用による既存の企業システムとの高い統合性、「エピファニーリアルタイム」と呼ばれる共通のリアルタイムエンジンによる各アプリケーション間連動の即時性強化、「エピファニーツール」と呼ばれる共通の管理ツールによる画面やワークフローなどのメンテナンス向上などが挙げられる。

 6月に出荷される「インサイトE.6」は、E.6ソリューションのベースとなる分析・レポーティングツールで、各種タッチポイントの情報を統合してOLAPやデータマイニングなどを利用して分析し、企業ユーザーに顧客情報をシングルビューで提供する。エピファニーデータモデルの採用により、顧客情報を「氏名/住所/社名」などのような単純な構造ではなく、複雑な階層構造が定義できるようになり、また分析に関してもユーザーのアドホックな定義による計算を画面表示できるようになった。また、部門や個人ごとに画面のパーソナライズも可能になった。

「マーケティングE.6」の画面。DHTMLの採用により要素の表示/非表示切り替え可能なUIになっている(画面をクリックすると拡大表示します)

 「マーケティングE.6」は、インサイトE.6と連動してリアルタイムにマーケティング活動を支援するマーケティングツール。顧客情報を使ってデータベースキャンペーンの計画・実施・結果分析までの一連の流れをサポートすることができ、パーソナライズされたOne to Oneマーケティングをリアルタイムで実現できる。それより、マーケティング担当者がキャンペーン対象の絞り込みなどを容易に行うことが可能。

 エピファニー・ソフトウェアの生駒芳樹代表取締役社長は、「これまで分析系CRMベンダと思われがちだったが、計画どおり新製品を出荷し、統合CRMベンダのリーダーの地位と“スマートCRM”ブランドの確立を目指す。今期は新規顧客20社を獲得したい」と決意を語った。

 今後の製品出荷は、コンタクトセンターおよびWebセルフサービスをサポートする「サービスE.6」が2002年第3四半期、販売・販売管理部門をサポートする「セールスE.6」を2003年第1四半期になる予定。

 なお、同社は4月1日より「日本E.ピファニー」から「エピファニー・ソフトウェア」に社名を変更している。

[関連リンク]
エピファニー・ソフトウェアの発表資料
社名変更の発表資料

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