エピファニー、初の実行系CRM製品をリリース

2002/7/24

 エピファニー・ソフトウェアは7月23日、コンタクトセンターソリューションおよびWeb上でのセルフサービス機能を提供する実行系CRM製品「エピファニー スマートCRM“サービス E.6”」を9月から出荷開始すると発表した

 「サービスE.6」は、同社の統合CRM製品「エピファニー スマートCRM“E.6”」の4つのソリューションの1つ。「E.6」はこのほか、散在する顧客情報をシングルビューで提供する分析/レポーティングツール「インサイトE.6」、マーケティングツール「マーケティングE.6」、営業支援を行う「セールスE.6」および、中核となるリアルタイム・リコメンデーションエンジン「リアルタイム」で構成される。

 エピファニー日本法人では以前のバージョンも含めて、これまで国内では分析系CRM製品の提供にとどまっていたが、今回の「サービスE.6」の提供により、初めて本格的に実行系CRMソフトを日本市場に投入することになる。「セールス」は来年1〜3月期に出荷される予定。

 新製品「サービスE.6」は、電話、Web、電子メール、チャット、FAXなどの異なるチャネル間で統一した顧客サービスを提供するコンタクトセンターソリューションを提供するモジュール。Web上での顧客セルフサービスの機能も提供する。

E.6の画面例 (クリックすると拡大します)

 画面は、DHTML/XMLの使用により、Webブラウザを感じさせない動的な操作性を実現(セルフサービス機能ではDHTMLは不使用)。また、コストの安い顧客接点を自動判別して有効に利用したり、熟練したエージェントの過去の顧客対応をテンプレート化してシステムにインプットし、エージェントの画面に表示することで個々の顧客にベストのキャンペーンオファーを行うといったことが可能となる。

 「サービスE.6」でコンタクトセンターやWebサイトを経由して得た顧客情報は、「インサイトE.6」を使い、組織をまたがって一貫したサービスをシームレスに提供したり、「マーケティングE.6」を使い、電子メールやダイレクトメールでのキャンペーンを行うことができる。

エピファニー 代表取締役社長 生駒芳樹氏

 アーキテクチャ面では、J2EEをサポートし、BEAシステムズのWebLogicやIBMのWebSphereなどのアプリケーションサーバに対応。導入・メンテナンスの柔軟性とスケーラビリティが特徴という。エピファニーの生駒芳樹代表取締役社長は、「数千から万の席数のコンタクトセンターにも耐えられる」と語る。また、Webサービス、Java、.NET、SOAPなどにより、ほかのシステムとの連携も柔軟に行える。

 生駒氏は、「CRMの中で顧客サービスは大きな分野。成長を期待している」と述べるとともに、「日本法人設立から過去1年数カ月で10件の成約があった。今後も、各業種の大手に絞って1つ1つ確実に販売していきたい」と語った。

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エピファニーの発表資料

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