ジュニパーが通信会社向けビジネス転換サービス
2002/12/12
通信キャリア向けネットワーク機器を開発、販売しているジュニパーネットワークスは、業績が低迷する通信会社のビジネスモデルを、付加価値中心で収益を生むビジネスモデルに転換させる新サービス構想「統合型ネットワークへの転換モデル」（The Model for Integrated Network Transformation：MINT）を発表した。
ジュニパーはMINTで通信会社の既存のビジネスを効率化するとともに、新たなサービスを開始するための支援を行う。ジュニパーはさまざまなサービス・プロバイダと連携し、大規模、中規模向けにビジネスをしている通信会社なら、顧客に対してパートナー網を提供できたり、フルメッシュのネットワークを構築できるよう通信機器やソリューションで支援する。
MINT構想でジュニパーは、小規模向けビジネスの通信会社にはセキュリティやマネージドサービスを提供できるよう協力する。一般ユーザーにサービスを提供している企業向けには、オンラインゲームやオンデマンドコンテンツ配信、課金システムの提供を支援し、収益構造が改善するようサポートする。
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| ジュニパーネットワークスの代表取締役 大須賀雅憲氏 |
ジュニパーはMINT構想を実現するために、製品を拡充する。物理インターフェイスカードファミリに超高密度なマルチレベルのチャネル化やマルチリンク・チャネル・ボンディングなどを可能にする「Q-PIC」を追加、2003年第1四半期に出荷する。ASICを拡張することで、トンネリングや暗号化、課金システム、フィルタリングなどのサービスを可能にするツールキットも提供する。
通信機器ベンダが通信会社のサービス開発を支援するのはほかにも例があり、特に目新しいことはない。ジュニパーネットワークスの代表取締役 大須賀雅憲氏も「コンセプトは他社と違いはない」と述べた。そのうえで「コンセプトを実現する製品を持っているかが他社との違いだ」と、ジュニパーの優位性を強調。「ブロードバンドの普及で通信会社やサービス・プロバイダにも技術の向上が求められている。IPを中心に収益向上を変える努力を始めたようだ」と分析した。
（垣内郁栄）
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ジュニパーネットワークスの発表資料
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