エントリ版のリモート監視ツール、BMCが半額で提供
2003/1/23
BMCソフトウェアは同社の運用管理ツール「PATROL」のエントリ版で、サーバやソフトウェアをリモート監視するツール、「PATROL Express」を4月に発売すると発表した。機能を限定することで、価格をPATROLの半額にした。監視対象のサーバにエージェントをインストールする必要がなく、システムへの導入も容易にした。
PATROL Expressで監視できるのは、システム内のルータやスイッチなどのネットワーク機器やUNIXやWindows、LinuxなどのサーバOS、OracleやSQL Server、Exchange Serverなどのアプリケーション。HTTP/HTTPSやDNS、PingなどのWeb関連サービスのパフォーマンスもチェックできる。システムにトラブルが生じた際のリカバリ機能は搭載しないが、PATROLと連携することで、より高度な監視、管理ソリューションが利用可能になる。
PATROL Expressは、PATROLのエントリ版ながら、PATROLが搭載しない機能がある。PATROL ExpressはPATROLと異なり監視対象のサーバなどにエージェントをインストールすることなく、監視が可能。そのためシステムへの導入が簡単だという。BMCのよると「導入コストはほとんどいらない。100台のサーバに導入する場合、PATROLなら2週間かかるが、PATROL Expressなら2日間」だという。
BMCソフトウェアの代表取締役社長 藤野雅俊氏。「PATROL全体の中でPATROL Expressの売り上げ構成比を25%にしたい」と述べた |
Webベースのインターフェイスを採用したのもPATROL Expressの特徴。Webブラウザを使ってシステムのパフォーマンスを確認することができる。外出先や自宅などシステムから離れていても、監視業務が可能になる。Webブラウザを使うので担当者が時間をかけて操作法などを学ぶ必要がなく、導入後にすぐに監視をスタートさせることができる。
PATROL Expressの価格は229万2000円からで、PATROLの価格の約半額。別に監視対象のサーバ、機器1台につき1万5000円以上が別に必要になる。BMCの代表取締役社長 藤野雅俊氏は、PATROL Expressを開発した背景として「ユーザーの中には、サービスレベル管理を含めてシステムのすべてをしっかり管理したい大手企業と、コストダウンしながらシステム監視を簡単に始めたい中小の企業があり、要望が二極化している」と説明。「PATROL Expressは、PATROLを下支えするツールで連携が可能」だとして「どちらの要望にもこたえられるのがPATROL Expressだ」と強調した。
(垣内郁栄)
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