「SANの問題はわれわれが解決する」、BMC

2003/2/6

BMCソフトウェア 技術本部 ソリューションアーキテクト 上島健太郎氏

 BMCソフトウェア(BMC)は2月5日、異機種混在環境に対応するストレージ統合管理ソリューション「PATROL Storage Management」を発表した。

 ストレージの管理ツールは、EMCやHP、日立製作所などストレージ・ハードウェアを提供するベンダが独自の製品群を用意している。それぞれの謳(うた)い文句が「異機種混在環境に対応」であることも共通している。SAN環境の拡大により、ストレージ市場におけるイニシアティブ確保の行方は、管理ソリューションの優秀さによるものになると言っても過言ではないだろう。しかし、SAN環境が普及し始めたとはいえ、運用コスト、ストレージの有効利用に関する課題、SAN(あるいはNAS)の管理に関する問題、SANのプランニングに関する問題に関して、ストレージ関連ベンダは、いまだ抜本的な解決策を示しているとはいえない。

 強豪がひしめくストレージ管理ソリューション市場にあって、同社技術本部 ソリューションアーキテクト 上島健太郎氏は強気だ。「真の意味でマルチベンダに対応するには、(BMCのように)独立したソフトウェアベンダであることが求められる。またアプリケーションの観点から監視を行える点、さらにこれまでの実績を考えると、明らかにBMCは他社とは違う」と、製品としての優位性を強調した。

 「PATROL Storage Management」は、物理・論理デバイスからアプリケーションまで、SANに接続されるすべてのハードウェアを自動検出し、トポロジ・ビューで表示することができる。監視対象として、ストレージでEMC、HPをサポート、SANスイッチではブロケード、マクデータ、ホスト・バス・アダプタではアジレント、Emulex、JNI、LSI Logoc、データベース・アプリケーションとしてオラクル、マイクロソフト(SQL Sever)の各製品をカバーしている。

 製造業、テレコム業など同社がこれまで強みを見せてきた市場に対し、改めてアピールしていく。加えて「これまで金融業に実績がなかったこともあり、新規市場として狙っていきたい」(代表取締役社長 藤野雅俊氏)としている。

 価格は250GBで260万2000円から。

(編集局 谷古宇浩司)

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