IT投資最適化のすすめ、マーキュリー

2004/3/10

マーキュリー・インタラクティブの社長兼最高経営責任者 アムノン・ランダン氏

 マーキュリー・インタラクティブ(以下、マーキュリー)の社長兼最高経営責任者 アムノン・ランダン(Amnon Landan)氏が来日した。同社は、負荷テストツール、パフォーマンス・チューニングツール市場で急成長を遂げている。売上高は右肩上がりを続け、2003年度は対前年比27%増の成長率となった。
 
 そんな同社からみた現在のIT環境およびITに取り巻かれる企業環境はどのような状況にあるといえるのだろうか。ランダン氏は「ITの急激な進化が企業環境に重大な影響を及ぼしていることは確かだが、技術偏重の傾向が続き、顧客企業がITの真の恩恵を受けているケースはとても少ない」と話す。そこで同社がキーワードとして提出するのが「Optimize(最適化)」である。進化し続ける技術をいかに自社のビジネスに最適化された形で活用するか。同社が2004年に目指す方向性はここにあるといえる。

 同社が考える最適化されるべきITの領域は「Centers of Excellence」「IT Governance」「Purchasing Models」「Managing Outsourcing」の4つであるという。このうち、IT Governance(ITガバナンス)は比較的耳になじみのある言葉である。これはつまり、導入したITシステムが正しく使われているか、ということを統治する(Govern)概念である。「この考えはまだ新しい。日本に限らず、世界中の企業のCIOが完全に理解し、実践しているわけではない」とランダン氏はいう。ITガバナンスの成功のポイントは3つだ。すなわち「そのIT投資はビジネスの目的に合致しているか」「人員の配置は適当か」「ITを活用したビジネスプロセスを効率的に遂行できているか」であるとランダン氏は指摘する。

 このITガバナンスの分野をはじめとした、ITとビジネスの最適化を実現する上位概念を同社では「BTO(Business Technology Optimizaion)」と呼んでおり、対応する製品群とサービスをそろえている。具体的には、負荷/機能テストツール、パフォーマンス管理製品、実稼働環境チューニング製品がそれに当たる。

(編集局 谷古宇浩司)

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マーキュリー・インタラクティブ・ジャパン

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