コンサルでディザスタ・リカバリのギャップを解決、ベリタス
2004/7/16
ベリタスソフトウェアは企業のディザスタ・リカバリ(DR)構築を支援するコンサルティングサービスを7月15日に開始した。災害や突発的なトラブルでシステムがダウンし、売り上げや顧客との信頼関係が損なわれることを防ぐのが目的。具体的なシステムの現状分析から製品、サービスの導入、その後の保守までを提供する。ベリタス 代表取締役社長の木村裕之氏は「経営の視点からDRをとらえて企業のビジネスの継続性を保障したい」と述べたうえで、「本当のDRとはITと経営のギャップを把握すること」と話し、新サービスの狙いを説明した。
ベリタスソフトウェア 代表取締役社長 木村裕之氏 |
新サービスは「VERITAS DR コンサルティングサービス」の名称。ベリングポイント、プロシードが企業のビジネス分析やシステムの保守運用でサポートする。ベリタスは新サービス開始に合わせて3人の専任コンサルタントを新たに雇用し、同社エンタープライズ営業本部長を室長とする「DR コンサルティングサービス推進室」を新設した。
具体的にはベリタスは企業に対してDRの分析、計画、設計、テスト、保守の各フェイズでサービスを提供する。コンサルティングファームと協力し、DRの対象となるシステムの要件定義からシステム・アーキテクチャの策定、システム導入計画、リカバリ計画を策定。ベリタスのストレージ管理やバックアップ、遠隔地データ保管、レプリケーション、クラスタリングなどの各製品を導入する。導入後のテスト、保守運用、定期的な監査も行う。これらのフェイズのサイクルを回していくことで、DRについてのITを経営のギャップを解消する。
ベリタスはこれまで個々にコンサルティングサービスは提供してきたが、新サービスはDRにフォーカスし各コンサルティングサービスを統合。木村氏は「コンサルティングや教育のサービスをベリタス本体が直接行ってきたことで内部体制が整った。責任を持ってDRのコンサルティングを提供できる」と自信を見せた。
ベリタスによるとソフトウェア製品のライセンスを含むコンサルティング料金は数百万円〜数千万円を想定。新サービスを始めることで今年度の売り上げの5%増を狙う。
(編集局 垣内郁栄)
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