「細井は縦軸、フクシマは横軸」、日本NCR共同社長体制
2004/9/22
日本NCR 代表取締役共同社長 細井英樹氏(左)と 同 グレン・S・フクシマ氏(右) |
日本NCRは9月21日、取締役会でグレン・S・フクシマ氏を同社代表取締役共同社長として正式に承認したと発表した。フクシマ氏の共同社長任命は8月2日に行われていた。同日付で取締役副社長の細井英樹氏は代表取締役共同社長に昇格、これも21日に承認された。両名は代表取締役会長の本田敬吉氏とともに共同経営体制をとる。細井氏はテラデータ事業本部および流通システム本部を統括、フクシマ氏は金融ソリューション事業の最適化および人事教育部門を核とした社内業務サポート部門の構築・統括、関連企業との関係調整といった調整役を請け負うことになる。
「細井を縦軸とすると、フクシマは横軸となる」と同社会長の本田氏は今回の共同社長体制を表現した。細井氏は1967年に日本NCRに入社して以来、一貫して流通システム事業畑を歩んできた人材で、2003年10月からは流通システム本部長とテラデータ事業本部長を兼任していた。共同社長体制において、いわば“攻め”の役割を担う。一方、フクシマ氏の役割は人事、財務、法務、ITなど、ビジネス規模を拡大させるための社内体制作りを担当し、社内基盤を調整する“守り”の要(かなめ)となる。
米NCRのCEOマーク・ハード(Mark Hurd)氏は、120年の歴史を持つ伝統的なキャッシュレジスタのメーカーをデータウェアハウス事業(テラデータ事業)を中核とした新たな企業体へと生まれ変わらせた。現在、同社はテラデータ事業と無人POSシステム事業にビジネス資源を集中している。米本社の経営体制を日本法人に“移植”するのが、今回の共同社長体制の目的でもある。「これまで、日本NCRは必ずしも米本社と同じ動きをしてきたわけではなかった」と本田氏がいうように、日本NCRのビジネス展開は日本市場の独自色が強かった。本田氏は今回の共同社長体制を米本社の経営体制の「相似形」とし、米本社がテラデータ事業および流通システム事業に資源を集中させたのと同様の“選択と集中”を日本NCRにも導入する。
(編集局 谷古宇浩司)
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