企業情報統合(EII)の武器、最新版リリース

2004/9/30

 イーズ・コミュニケーションは9月29日、EII(Enterprise Information Integration)構築ソフトウェア「LinkmaxES」のマイナーバージョンアップ版である「LinkmaxES 3.2 Release2」をリリースしたと発表した。強化した機能は主に3点。EIIシステムを構築する際に多くの処理を自動化することができる機能である「タスクサーバ」の本体内部のプロセス化による信頼性向上と設定機能の強化、データアクセスのパフォーマンスを向上させるキャッシュ機能の強化、マニュアルおよびサンプルコードの大幅な追加など。

 EIIは、企業内に存在するデータベースまたはデータを、新規に導入したアプリケーションが必要としているデータモデルとして仮想的に提供し、検索/読み出し/挿入/更新/削除ができる概念であり、国内ではイーズ・コミュニケーションのみが提唱し、実際の製品を販売している。「LinkmaxES」が既存データを仮想データモデルとして参加させることができる対象はオラクル、マイクロソフト、IBMといった一般的なRDBMSやノーツ/ドミノ、CSVやXMLなどのファイルなどで、標準で対応していない対象については別途、接続コンポーネントを開発することで対応可能である。

 イーズ・コミュニケーションでは、「LinkmaxES」のほかにも、新世代EIIソフトウェアとして、「InfoUnity MONO」という分散データアクセス・ソフトウェアをリリースしている。「LinkmaxES」が「InfoUnity MONO」と違のは、「データソースのキャッシュ技術」「複数データソースにまたがるインデックス構築技術」「分散環境への対応」「分散トランザクション対応」「J2EE(WebLogic)対応」「処理を自動化するタスク管理機能」「名寄せなどの演算ルール機能」といった点。「LinkmaxES」が大規模システム構築に向いているのに対し、「InfoUnity MONO」は手軽なデータ連携のニーズに対応することで、差別化を図っている。

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イーズ・コミュニケーション

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