ビジネスアプリの問題を特定し改善、ベリタスが新ソフト

2004/11/11

 ベリタスソフトウェアは、ビジネスアプリケーションのパフォーマンス低下の原因を分析し・解決するアプリケーションパフォーマンス管理ソフトウェアの新バージョン「VERITAS i3 v.7」を11月10日に発表した。

 VERITAS i3 v.7は「VERITAS Insight」「VERITAS Indepth」「VERITAS Inform」の3つのコンポーネントで構成される。VERITAS Insightは、システム全体を監視し、パフォーマンス劣化のボトルネックを特定する。VERITAS Indepthは、問題をより詳細に分析し、原因や解決方法を探る。VERITAS Informは、IndepthとInsightで分析された問題を的確に通知・警告するWebベースのレポートを出力する。

 VERITAS i3 v.7の新機能として、ストレージやサーバ、ロードバランサなどのハードウェアと、OS、クラスタ、データベースなどのソフトウェアを包括的に管理する機能を搭載した。また、専門的なアドバイスを提供する「SmarTune機能」を進化させ、チューニングが必要なパフォーマンスの問題が発生する前に、改善策のシミュレーションを提示する機能を追加した。

米ベリタスソフトウェア プロダクトマーケティング プロダクト ライン マネージャーのトム・モウヴヒル氏

 米ベリタスソフトウェア プロダクトマーケティング プロダクト ライン マネージャーのトム・モウヴヒル(Tom Mulvehill)氏は、アプリケーションサーバのパフォーマンスを改善するVERITAS i3 v.7の実例として、パイロットユーザーの事例を紹介した。ある精密機械メーカーではVERITAS i3 v.7を使ってSAP R/3にあったSQL文の問題を特定。VERITAS i3 v.7で修正することで、処理時間を3時間43分から44分に80%も短縮したという。ほかのケースでは、Oracle E-Business Suiteのバッチ処理の時間を25分から38秒に約98%短縮できたという。

 モウヴヒル氏は、「ユーザー企業のITシステムを測定・分析・改善することは、エンドユーザーに対するレスポンス時間を短縮させることにつながる」と語り、VERITAS i3 v.7の効力をアピールした。

 VERITAS i3 v.7は、Solaris、AIX、HP-UX、Windows、Linux(Red Hat、SUSE)に対応。価格は1コンポーネント、1CPUあたり19万1100円から。英語版を2004年12月に出荷。日本語版は2005年1〜3月に出荷する予定。

 ベリタスはまた、商用アプリケーション・サーバを利用するユーザ向けに、原因の特定や分析に必要なコンポーネントや機能をセットにした「VERITAS i3 v.7アプリケーション対応パッケージ」を発売すると発表した。SAP R/3やOracle、SQL Server、PeopleSoftなどのアプリケーションに対応したパッケージ製品を用意する。価格は1CPU当たり38万1150円から。

(編集局 富嶋典子)

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