SAPやオラクルに続くERPパッケージの4大ベンダになりたい
2004/12/3
ワークスアプリケーションズ代表取締役最高経営責任者 牧野 正幸氏 |
ワークスアプリケーションズは12月2日、経理・会計における統合パッケージ「COMPANY Financial Management」を12月末より出荷開始すると発表した。ワークスアプリケーションズ代表取締役CEOの牧野正幸氏は「日本の大企業におけるERPパッケージ導入率は20%強だ。これらのリプレイスを狙うほか、未導入の80%の企業にも訴えていきたい。1年間で15社、8億4000万円の売り上げを目指す」と抱負を語った。
ワークスアプリケーションは、8年前より人事給与システムを提供してきた。しかし牧野氏は「決して最初から人事給与システムだけを提供していたかったわけではない。当初から会計を含めたERPパッケージを作りたかったが、当時は開発費が捻出(ねんしゅつ)できなかった。8年来の夢がかなった」としている。このCEOの思想の下、3年前の株式公開後、即座に会計分野のERPパッケージ開発に取り掛かり、「丸々3年間、20億円の開発費を投入して完成させた」(同氏)といった開発経緯がある。
今回発表されたCOMPANY会計シリーズは、経理・会計業務における統合パッケージ「COMPANY Financial Management」、販売・購買管理などが行える「COMPANY Business Management」、財務・資金管理パッケージ「COMPANY Cash Management」、経営分析・戦略立案パッケージ「COMPANY Strategy Management」の4製品で構成される。これらは、『ノーカスタマイズ』をコンセプトに、日本の商習慣にターゲットを合わせて開発した。
ノーカスタマイズを実現するため、同社では外部企業60社以上のCOMPANYシリーズに特化したコミュニティを利用。コミュニティから寄せられる年間1000件以上の要望をすべて吸収し、バージョンアップで還元している。このコンセプトにより、通常他社であればカスタマイズで対応する帳票やユーザーインターフェイスの変更も、すべて設定変更のみで対応できるのが特徴だ。
コミュニティ参加企業以外にも40社以上のヒアリングを実施した結果、「日本の大企業のあらゆる商取引・商習慣に、ノーカスタマイズで対応できる」(牧野氏)までケーススタディが集まった。そのほか、「永続的な無償バージョンアップ」や「業務を絶対に止めないメンテナンスサービス」もコンセプトに取り入れ、シェア拡大を狙う。同氏によると、「導入コストでSAP社の2分の1、5年間のトータルコストでは3分の1〜5分の1を実現した」と語っており、コスト面でも優位にあるという。
最後に牧野氏は、「多くの大企業では、会計システムそのものにはR/3を利用していても、周辺システムがレガシーである場合が多い。当社のシステムは周辺システムもノーカスタマイズで対応できることを強みにリプレイスを狙う」と戦略を披露。さらに、「SAP、オラクル、ピープルソフトの世界3大ベンダに対して、日本の商習慣に完全対応していることを強みに競争し、ERPパッケージ世界4大ベンダの仲間入りしてみせる」と夢を語った。
(編集局 大津心)
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