[Weekly Top 10]
XPは今後何年間使われるのか
2007/01/29
@IT NewsInsightの先週のアクセストップは「Windows VistaはニンテンドーDSに学べ 」。IDC Japan アナリストの片山雅弘氏は、PC出荷台数の飽和が始まった今、PC業界全体の戦略を考え直すべき時期だと指摘する。片山氏の提案はPCを“一家に1台”から“1人1台”にすること。そのために何が必要かは任天堂のポータブルゲーム機「ニンテンドーDS」の大ヒットが参考になると話す。
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2位は「ウィルコム、W-OAM対応の“京ぽん”など5機種発表 」。NTTドコモやauに比べると派手さに欠ける製品ラインアップだが、PCやネットと親和性の高い端末などで@IT読者にもファンが多いのではないだろうか。ウィルコムは、ガジェット好きやデータ通信を重視する固定ファンを持つ一方、音声定額で若年層にも支持されている。大学のサークル全員で2台目としてウィルコムの端末を購入し、長話しするといった例は少なくない。今回はそうしたユーザーをターゲットにしたタカラトミーやベネトンとのコラボレーションモデルも注目だ。ちなみに、ソフトバンクモバイルの春商戦モデルのニュースが10位と振るわないのは発表日が週末に近かったため、まだ累計数が伸びていないからだろう。
先々週も先週もトップ10のうち3つで「Vista」の文字が躍った。今週はいよいよパッケージ版のWinows Vistaが発売される。しばらくは、Vista関係が上位に出てくることになるのだろう。
パソコン買い換えサイクルは長期化
Windows XP Home Editionのサポート期間延長のニュース、「『ウチはVistaでなくてもイイ!?』、XPのサポートをMSが5年延長 」は3位に入った。2009年4月でセキュリティ関連パッチの提供も止まることになっていたが、これで2014年4月まで提供されることになった。例えば2006年春にWindows XP Home Edition搭載モデルを購入したユーザーは、3年後にサポートが切れることになっていたわけだから、これは重要な決定だ。
パソコンを買い換えれば自然とXPからVistaへ移行することになるのだろうが、パソコンの買い換えサイクルは、過去数年長期化傾向にある。総務省の消費者動向調査によれば、2002年に4.1年だったパソコンの買い換えサイクルは、2004年には4.3年に伸びている。テレビの9.8年をはじめ、他の家電に比べると、まだはるかにサイクルが短いため、今後も長期化傾向は継続すると見られている。また、2005年にはパソコンを複数台保有する世帯の比率が、1台のみ保有する世帯の比率を上回っている。これを考え合わせると、新しいVista搭載パソコンを購入することはあっても、古いXP搭載のパソコンを家族の別の誰かが“お下がり”として使い続けるというケースも多くなるように思える。リビングには最新の大画面液晶テレビが鎮座していて、ベッドルームや子ども部屋に10年もののテレビが置いてあるのと似た状況だ。
今から10年前にはMMX Pentium-166MHzが主流だったことを思えば、さすがにパソコンを10年使うというのはテレビと違って難しいように思えるが、それでも一般家庭で7、8年使うというぐらいなら十分ある話ではないだろうか。そういうエンドユーザーに対するサポートについて、明確にコミットした今回のマイクロソフトの発表は英断だ。そうしたユーザーは、もともとセキュリティパッチなど適用していないのではないかという不安も、また別の話としてはあるのだが。
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