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フラッシュメモリでRAID構成のインパクト
2007/10/15
先週の@IT NewsInsightのアクセスランキングは第1位は「NIFTY-Serve化するmixi」だった。クローズドコミュニティとして1000万人を超えるユーザーを獲得したmixiは、パソコン通信時代の最大手NIFTY-Serveに似た運命をたどるのではないか。1990年代後半にオープンなインターネットにパソコン通信大手が飲み込まれてしまったように、オープンなプラットフォームとしてのSNSが台頭してくれば、mixiもまた閉じた囲い込みモデルを捨てるときが来るのではないか、という主旨だった。
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個人的に気になったのは、USBメモリを4本使ってRAID構成のストレージプールを作るというOpenSolarisのデモンストレーション「(USBメモリ4本でRAID構成をデモ、OpenSolaris」だ。Solarisのファイルシステム「ZFS」の高機能さに目を見張ったというのもあるが、フラッシュメモリを使ったRAIDドライブの可能性が急に身近に感じられたのだ。
USBハブにUSBメモリを4本垂直に突き立てた写真は、まるで郊外の山間部に立ち並ぶ発電所か、基盤上のコンデンサかという異様なもの。それが1つの仮想的なストレージプールとして機能している。
写真を見ていて思ったのだが、これらのUSBメモリをそのまま横に倒してPCに入れてしまえばいいのではないか? 2GBのUSBメモリは1980円で買える。10本買っても2万円。
フラッシュメモリをPCのメインストレージとして使おうという「SSD」(Solid State Drive)や、SSDと磁気ディスクを組み合わせて使うハイブリッドハードディスクが登場している。ランダムアクセスが速い、衝撃に強い、省電力などのメリットがうたわれているが、フラッシュメモリを使うメリットには、そのほかにもRAID構成が組みやすいということを加えてもいいのではないか。物理的な読み取りヘッドが必要な磁気ディスクと違い、SSD上にメモリコントローラを複数搭載するのは難しくないだろう。ドライブ側にRAIDコントローラを搭載するのはコスト面や実装面積の関係で難しいかもしれないが、最近はチップセットでRAIDをサポートする例が増えているし、BIOSやOSでソフトウェア処理してもいい。
現在製品化されているSSDは、シーケンシャルなデータリードでは、あまり速くないと言われているが、RAIDを組めば大幅に改善される。だとすれば、SSDは単なるハードディスクの代替ではなく、速度面でPCの使い勝手を劇的に改善してくれる次世代デバイスとなる可能性を秘めているのではないだろうか。
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