以上を前提に、上の図でマイクロソフトが提供している各要素がどのようにカテゴライズされるかを見ていこう。
.NET Frameworkが提供するクライアント側のテクノロジは大きく次の3つのカテゴリに分けられる。
デスクトップアプリを開発するために.NET Frameworkが提供するテクノロジはWindowsフォーム、WPF、HTMLの3つだ。また、Windowsストアアプリを広義のデスクトップアプリと考えると、Windowsランタイム/Windowsストアアプリ用.NETがこれらに加わる。さらにコードレスで簡単に業務アプリ(デスクトップアプリ/Webアプリ)を構築するためのテクノロジであるLightSwitchも使用できる。
一方、サービス側の開発を行うために.NET Frameworkで提供されているテクノロジは次の図のようになる。
先の図『「モダン」なアプリと.NET Frameworkの関係』では単に「.NET Frameworkによるサービス」とまとめただけだったが、実際にはここには数多くの要素が含まれている。
これらのサービスがWindows ServerあるいはWindows Azureの上でホストされる形になる。これらをまとめると次のようになる。
一方、.NET Framework 4がリリースされた当初は、.NET Frameworkを構成する要素の説明としては、次のような図が用いられることがあった。
.NET Framework 4.5へのバージョンアップで登場したテクノロジとして目新しいのはWindowsストアアプリ対応とASP.NETに関連する新たなフレームワーク、async/await構文などだが、.NET Framework 4.5では各構成要素が(その基本は変わらないまま、概念上は)デバイス&サービス時代の到来に合わせて再構成されている。もちろんこれは概念的なものにすぎないが、少なくともマイクロソフトはデバイス&サービス戦略を進めるうえでの個々のテクノロジの立ち位置をうまくまとめ直したといえるだろう。
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