ピボットテーブルの「スライサー」「タイムライン」を理解し、使いこなす新社会人の必須知識 「Excel ピボットテーブル」超入門(8)(3/3 ページ)

» 2016年04月19日 05時00分 公開
[薬師寺国安PROJECT KySS]
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スライサーのデザインを変更する

 スライサーは工夫によって、ちょっとした「業務アプリケーション」にもなりそうだと気が付いてもらえただろう。自分だけでなく、第三者にも使ってもらうならば、デザイン性も意識するとより効果的だ。

 スライサーのデザインは、Excelメニューの「スライサースタイル」から変更できる。変更したいスライサーを選択し、Excelメニューの「スライサースタイル」の「その他」を選ぶと、カラーテンプレートである「淡色」「濃色」などを選べる画面が表示される(図16)。今回は「スライサースタイル(濃色)6」を選択してみた(図17)。

photo 図16 色の変更は「スライサースタイル」→「その他」を選ぶ
photo 図17 「スライサースタイル(濃色)6」を選択してみた

タイムラインで特定の月の集計結果を表示する

 「タイムライン」とは、ピボットテーブルや、ピボットグラフで集計する、時間軸を指定できる機能だ。今回の集計表では、「月」を指定するために使う。明示的に項目を選択するスライサーに対し、タイムライン上の“バーの長さ”を調整することで集計期間の指定が可能である。

 では、機能を挿入していこう。最初に準備した集計表より、ピボットテーブル内のセル「A4」にカーソルを合わせ、Excelメニューの「挿入」→「タイムライン」と選択する(図18)。

photo 図18 「タイムライン」を選択する

 「タイムラインの挿入」ダイアログボックスが表示される。「日付」にチェックを入れると、機能が追加される(図19)(図20)。マウスで集計したいタイムラインの範囲をドラッグすると、その選択範囲に応じて集計表の内容が変わる(図21)。

photo 図19 「日付」にチェックを入れる
photo 図20 タイムライン機能が追加された
photo 図21 マウスで集計したいタイムラインの範囲をドラッグすると、集計範囲に応じてピボットテーブルの結果が変わる

まとめと次回予告

 スライサーを使うと、「ある項目や範囲」を対象とした集計表を容易な操作で仕上げられる。タイムラインも、長期間のデータを対象にしたリストデータより直感的に範囲指定してデータを抽出したいシーンにとても役立つはずだ。

 次回はピボットテーブルの基礎を総括し、今後に応用していくための最終回。複数のテーブルの集計を行う「リレーションシップ」機能を解説する。お楽しみに。

筆者紹介

薬師寺 国安(やくしじ くにやす) / 薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。

1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。

1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。

2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。

Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。


Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)

Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)

Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)

Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)


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