ご存じの通り、オラクルは現在、オンプレミス向けに提供している製品や技術をパブリッククラウドサービスとして提供する「Oracle Cloud」を推進している。これはオラクル製品をオンプレミスで利用してきた企業に最適なパブリッククラウドであるが、松崎氏らはその活用を提案する中で、先に挙げたセキュリティ、コントロール、レイテンシ、コストといった課題が企業の全面的なパブリックラウド活用を大きく妨げていると感じてきたという。
そこで、これらの課題を解消し、より多くの企業がパブリッククラウドの持つ「俊敏性」「シンプルさ」「運用自動化」などのメリットを享受できるよう新たに提供されるサービスが「Oracle Cloud Machine」である。
Oracle Cloud Machineは、Oracle Cloudの機能を、企業のプライベートクラウドとして利用可能にするサービスだ。このサービスを契約した企業は、自社が持つデータセンターのファイアウォール内に、Oracle Cloudの各サービスが稼働するシステム基盤を設置して利用できるようになる。
このサービスには、ソフトウェアへのパッチ適用などを含む運用保守サポートが含まれている。ハードウェアの所有権はオラクルが持ち、ユーザー企業はOracle Cloud Machineを利用するためのサブスクリプションライセンスと、実際に利用したリソース量に基づく使用料のみを月額単位でオラクルに支払う。利用期間は最低3年からとなり、サブスクリプションライセンスにはハードウェア、クラウド基盤ソフトウェア、IaaSの使用料金、クラウド運用費用、サポート、さらにはハードウェアのシッピング料金(設置料)が含まれる。
Oracle Cloud Machineを利用すれば、企業は自社データセンター内に物理的なハードウェアを設置できるため、社外にデータを置くことによるセキュリティリスクは発生しない。また、パッチ適用や部品交換といったメンテナンス作業はパブリッククラウドと同様にオラクルが実施するが、そのタイミングはユーザー企業側でコントロールすることができる。
「例えば、オラクルによるメンテナンス作業はリモート接続で行われますが、その際はお客さまの明示的な操作により“メンテナンスモード”に移行する必要があります。このモードに設定されていないOracle Cloud Machineには、たとえオラクルであっても一切アクセスできません。また、オラクルが実施したメンテナンス作業などの操作は全てログとして記録され、お客さまがご確認いただけるようになっています」(松崎氏)
また、ハードウェアを自社データセンター内に置いて運用するため、外部のクラウドサービスを利用する場合に懸念されるレイテンシもない。
このように、Oracle Cloud Machineは、企業がパブリッククラウドに求める利点をオンプレミスでも得られるように設計された、業界初とうたう新たなサービスなのである。
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年6月15日
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