米オラクル バイスプレジデント Oracle Enterprise Managerプロダクトマネジメント担当のスディップ・ダッタ氏
オンプレミスとパブリッククラウドが混在したハイブリッドクラウド環境には、アプリケーションに求められるサービスレベルやワークロードなどに応じて実行環境を振り分けることで、より投資対効果の高いシステム環境を実現できるというメリットがある。ただし、その一方で社内外に散在するシステムの運用管理をどのように効率化するかという課題も新たに生まれている。
オラクルは、同社製品の標準統合管理フレームワークである「Oracle Enterprise Manager」の機能強化を通して、このハイブリッドクラウド環境における運用管理コストの削減、IT活用の俊敏性(アジリティ)の向上に取り組んでいる。米国オラクルでバイスプレジデントとしてOracle Enterprise Managerのプロダクトマネジメントを担当するスディップ・ダッタ氏が、同社ならではのハイブリッドクラウド管理環境の利点を説明する。
※本記事は、2015年12月に開催されたOracle Cloud Days Tokyoにおけるダッタ氏の講演の内容を基に構成しています
ダッタ氏によれば、Oracle Enterprise Managerでは、前バージョンの12cで「エンタープライズクラスの高水準な管理」「クラウドスタックの統合管理」「クラウドライフサイクル管理」という“3つの柱”を強化することにより、ハイブリッドクラウド環境における統合管理プラットフォームとしての価値を高めてきた。
「Oracle Enterprise Manager 12cでは、クラウド管理機能を導入し、適用範囲をハイブリッドクラウド環境にまで拡大しました。また、新たに構成管理機能やパフォーマンス管理機能も統合し、管理フレームワークとしての機能も拡充しています。2011年のリリース以降、数回のパッチセットリリースを実施し、合計で1500を超える機能強化を行っています」(ダッタ氏)
オンプレミスとパブリッククラウドを同一のアーキテクチャによって実現することで、ハイブリッドクラウド環境のシームレスな運用管理の実現を目指す「Oracle Cloud Platform」において、Oracle Enterprise Manager 12cは管理フレームワークの中核的な役割を果たす。「Oracle Enterprise Manager 12cはOracle Cloud Platformの中枢であり、オラクル製品で構成されるハイブリッドクラウド環境の管理においても中心となるものです」とダッタ氏は強調する。
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