セキュリティ専門家が時事ネタを語る本連載。第27回のテーマは「Tor」です。悪用事例もしばしば報じられる仕組み・ツールですが、それだけではないTorの“本来の目的”を解説します。
セキュリティ専門家が時事ネタなどを語る連載「セキュリティのアレ」。第27回では、「Tor」の仕組みや用途を解説します。解説するのは前回に引き続き、根岸征史氏と辻伸弘氏です。本連載に関するご意見、ご感想はTwitterハッシュタグ「#セキュリティのアレ」までお送りください。
宮田 今回のテーマは「Tor」です。そもそもこれは、何なのでしょうか?
根岸氏 インターネットでは、IPアドレスを使って、クライアントからWebサーバなどにアクセスします。IPアドレスを使うので、「誰がどこにアクセスしたか」をアクセスされた側の組織などに知られる可能性があります。こうした情報はプライバシーに関わる場合もあるので、「隠したい」という要望が出てきました。簡単に言うと、これを実現するために作られたのがTorという仕組み・ツールです。
辻氏 自分と最終目的地の間に、3つの「中継サーバ」を介してアクセスする仕組みですね。中継サーバは毎回ランダムに変わるので、発信元を知るのが難しくなります。
動画では、Torの仕組みや、“悪用以外の”利用ケース、Torを使っていたのに身元がバレてしまった事例などについて、さらに掘り下げて解説します。Torについてより詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。
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