「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、データベースにおけるユーザーテーブルの変更追跡機能について解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は、データベースのユーザーテーブルの変更を追跡する「sys.dm_tran_commit_table」について解説します。対応バージョンはSQL Server 2008以降です。
SQL Serverにおけるデータベースのユーザーテーブルの変更を追跡する方法の一つに、「変更の追跡」機能があります。データベースおよびユーザーテーブルで変更の追跡を有効化することで、「ユーザーテーブルの行が変更されたかどうか」「どの行が変更されたか」といった情報の確認ができます。
変更の追跡機能では、変更されたデータの内容については追跡できません。類似機能の変更データキャプチャーでは、変更データについても追跡が可能です。
「sys.dm_tran_commit_table」動的管理ビューでは、変更の追跡機能において記録されている情報の一覧を出力できます。この動的管理ビューだけでは変更されたテーブルや行を特定できませんが、他の変更追跡関数と組み合わせて使用することで、変更追跡関数だけでは出力ができない変更時間に関する情報や、変更の追跡機能の動作をテストする用途に使用できます。
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
commit_ts | bigint | トランザクションがコミットされるたびに1つずつ増加するデータベースに固有のタイムスタンプ値 |
xdes_id | bigint | データベース固有の内部トランザクションID |
commit_lbn | bigint | トランザクションに関するコミットログレコードが含まれるログブロック番号 |
commit_csn | bigint | インスタンス固有のトランザクションのコミットシーケンス番号 |
commit_time | smalldatetime | トランザクションがコミットされた時刻 |
pdw_node_id | int | トランザクションがコミットされたノードの識別子 適用対象:Azure SQLデータウェアハウス、Parallel Data Warehouse |
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