Google Cloudが年次イベントで、Armをベースとした独自開発のCPU「Axion」や、TPUの「Cloud TPU v5p」、NVIDIA GPUの活用強化など、さまざまな発表を行った。
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Google Cloudは2024年4月9日(米国時間)、年次イベント「Google Cloud Next '24」で、生成AIの利用拡大に対応するGPU、TPU、CPU、そしてデータセンターの進化についてさまざまな発表を行った。発表には、新たな独自CPUの「Axion」やTPUの「Cloud TPU v5p」が含まれる。
Anthropic、Bending Spoonsなど、生成AI分野におけるユニコーン企業の90%がGoogle Cloudを使っているという。
AIスタートアップをはじめとするさまざまな企業の生成AI活用ニーズに向けて、Google Cloudは「AI Hypercomputer」というコンセプトを打ち出している。CPU、TPU、GPUなどを活用した演算処理やストレージ、独自開発の光スイッチを使ったネットワークをベースに、多様なAI活用形態への対応を進めていると同社は説明する。
「Google Cloudが(AI関連で)顧客に選ばれている理由は、さまざまなCPUやGPUを活用した包括的なAIインフラを提供していて、顧客が各自のニーズに合わせて最適な選択ができることにある。また、インフラがエンドツーエンドで統合されているため、全スタックにまたがった最適化が可能だ」と、Google Cloudのコンピュート/MLインフラストラクチャ担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーのマーク・ローマイヤー氏は強調した。
Google Cloud Next '24ではまず、機械学習/AIに特化したプロセッサ(TPU)の最新版、「Cloud TPU v5p」の一般提供開始(GA)を発表した。v5pは、コンテナ基盤サービスの「Google Kubernetes Engine(GKE)」でもGAとなった。
TPU v5pは同社が2023年12月に発表したTPU。前世代の「Cloud TPU v4」に比べ、大規模言語モデル(具体的にはGPT3-175B)を2.8倍の速度でトレーニングできるというもの。
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