Python in VS Code(VS Code向けのPython拡張機能)の2025年9月リリースが公開された。主な変更点はGitHub Copilotと連携した2つのAI機能と、Python Environments拡張機能の改善だ。
Visual Studio Code(VS Code)用のPython拡張機能(Python in VS Code)の2025年9月版が公開された。今回のリリースでは主に3つの新機能が追加され、特にコードにマウスを乗せるだけでその概要を自動表示する機能が有用だ。他の2つも、開発者体験の向上につながる。
今回のリリースで発表された主な機能は以下の通りだ。
1つ目のAI-powered hover summaries with Pylanceは、AIがコードの概要を自動で要約する機能のこと。これまでの開発では、自分で書いたコードでも時間がたつと内容を忘れてしまいがちだったが、新しい機能を使えば、ドキュメントがない部分でも、AIがそのコードが何をするものなのかをマウスカーソル位置にホバーの形で表示してくれる。
ただし、これを使用するにはPylance拡張機能のプレリリースバージョンが必要になる。また、VS Codeの設定で「python.analysis.aiHoverSummaries」にチェックを入れる必要もある。
2つ目のRun Code Snippet AI toolは、AIがプログラムの小さな一部(スニペット)を直接実行して結果を見せてくれる機能だ。ちょっとしたコードを試してみたいときに、わざわざターミナルを開いたり、テンポラリファイルを作成したりすることなく、実行結果を素早く確認できる。
この機能を試すにも、Pylance拡張機能のプレリリースバージョンが必要になる。プレリリースバージョンに切り替えると、チャットパネルにある[コンテキストの追加]ボタンをクリックしてコマンドパレットに表示されたメニューから[ツール]を選択し、「pylanceRunCodeSnippet」と入力することで、チャットパネルにコンテキストとして[pylanceRunCodeSnippet]が追加される。
その後、チャットボットにコードスニペットを実行するよう伝えると、チャット内でそれを実行してくれる。このときにPythonの実行環境などは自動的に適切なものが選ばれるようだ。
3つ目は、Python Environments拡張機能の改善だ。Condaの利用体験の向上、Python Environments拡張機能でのPipenvのサポート、診断機能の強化などの点が挙げられる。
どうも。HPかわさきです。
自分が書いたコードの内容も忘れちゃいがちですが、エージェントによって生成されたコードがいったい何をしているのか? コード量が多くなってくると把握しきれませんよね。そんなときにAI-powered hover summaries with Pylanceがあると嬉しくなるかもしれませんね。
また、Run Code Snippet AI toolはちょっと試しただけではそのよさがハッキリと実感できたわけではありません(そうしたやり方に慣れているからという理由で、素直にターミナルからコードを実行しちゃいそう)。ですが、チャットボットと対話しながらコードを開発するというフローから外れることなく、ちょっとしたコードを試してみたいという場合には便利に使えると思います。
3つ目のPython Environments拡張機能の改善はCondaやPipenvを常用している方にはうれしいニュースでしょう。
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