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コストを抑えながらDB基盤のパフォーマンスと拡張性を大幅に向上。KDDIエボルバがOracle Database Applianceで実践全国約1000社が使う人材派遣管理システムで採用(1/2 ページ)

各種の人材関連サービスを展開するKDDIエボルバは、派遣スタッフを活用する派遣先企業に無料で提供している人材派遣管理システム「HRstation」のデータベース基盤として、オラクルの「Oracle Database Appliance」を採用。コストを抑えながら大幅なパフォーマンス向上を実現するとともに、今後の事業拡大にも柔軟に対応可能なシステム拡張性を手に入れた。[パフォーマンス改善][運用管理効率化][Engineered System]

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全国約1000社が利用する人材派遣管理システムのデータベース基盤にOracle Database Applianceを採用


KDDIエボルバ 営業統括本部 BPO推進部 部長の星野美樹氏

 KDDIグループにおいて、人材派遣やコンタクトセンターアウトソーシングなど、人材に関する各種サービスを全国規模で展開しているKDDIエボルバ。同社は先ごろ、これまでに培ってきた豊富なノウハウを凝集した人材派遣管理システム「HRstation」のデータベース基盤として「Oracle Database Appliance」を導入。旧データベース基盤で限界に達していた処理性能を、コストを抑えながら大幅に高めるとともに、今後の事業拡大に対応するための柔軟なシステム拡張性を実現した。

 HRstationは、派遣スタッフの人材発注、契約、就業時の勤怠管理、請求といった派遣スタッフの管理に関する一連の業務を、企業がWeb上で一括して行えるものであり、KDDIエボルバはこれをサービスとして提供している。HRstationの特徴について、サービスの提供を統括するKDDIエボルバ 営業統括本部 BPO推進部 部長の星野美樹氏は次のように説明する。

 「派遣スタッフの活用に当たっては、派遣先企業が労働者派遣法に基づき、派遣契約情報を法定帳票として管理する必要があります。HRstationは、派遣スタッフを活用する企業がコンプライアンスを徹底しつつ、発注から契約、勤怠、請求までの業務を電子化してペーパーレスを実現し、派遣管理を効率的に行えるサービスとして派遣先企業に無料で提供しています」(星野氏)

 派遣スタッフを受け入れている派遣先企業は、KDDIエボルバの人材派遣サービスの利用の有無にかかわらず、他社の人材派遣サービスを利用している場合でもHRstationを無料で使うことができる。利用社数は現在、日本全国で約1000社に上るという。

全面的なシステム刷新で目指した「コスト削減」と「柔軟な拡張性、パフォーマンス向上」

 HRstationは、2010年から稼働していた旧人材派遣管理システムのリニューアル版として、2015年3月に本稼働がスタートしている。システムの償却期間が終了したことに加えて、ハードウエアの経年劣化や性能不足といった課題もあり、今回のリニューアルではハードウエアとソフトウエアの双方を全面的に見直した上で再構築が行われた。そのデータベース基盤として選ばれたのがOracle Database Applianceである。


KDDIエボルバ 情報システム本部システム開発部 新サービス支援グループ グループリーダーの梅本景一氏

 旧システムのデータベース基盤は、他社製のUNIXサーバーをベースに構築されており、データベースについてはOracle Databaseを採用していた。その処理性能は、サービス利用社数の拡大に伴い限界に達していたという。これをOracle Database Applianceで刷新したいきさつについて、KDDIエボルバ 情報システム本部 システム開発部 新サービス支援グループ グループリーダーの梅本景一氏は次のように説明する。

 「旧システムと同等の性能や可用性、拡張性を維持するために、当初はサーバー仮想化技術を利用して全体を再構築しようと考えていました。しかし、その場合はデータベースに掛かるコストが従来よりも増えてしまうという問題がありました」(梅本氏)

 そこで、日本オラクルが提案したのが、ハードウエアとソフトウエアが最適なかたちでパッケージングされており、同等スペックのデータベース基盤を汎用サーバー製品で構築するよりも大幅にライセンスコストを抑えられるOracle Database Applianceであった。Oracle Database Applianceは、必要なパフォーマンスに応じて使用するCPUコア数を決めることでデータベースのライセンス料が決まる「Pay-As-You-Grow」方式を採用している。これにより、導入時のコスト削減と、将来的な拡張性確保の双方を実現できるわけである。

 日本オラクルからの提案も踏まえ、梅本氏らは、次のような要件を軸にデータベース基盤の検討を進め、最終的にOracle Database Applianceの導入を決断する。

  • 旧データベース基盤を超える性能を備えていること
  • 今後5年間は顧客数の増加に応じて柔軟にシステムを拡張できること
  • データベース基盤専門のスペシャリストがいなくても導入や運用が可能で、ランニングコストの削減にも寄与すること


KDDIエボルバ 情報システム本部 システム開発部 新サービス支援グループ 課長補佐の迫川和昭氏

 なかでも、Oracle Database Applianceの導入の容易さは、採用決定の大きな決め手となった。製品選定と導入を主導したKDDIエボルバ 情報システム本部 システム開発部 新サービス支援グループ 課長補佐の迫川和昭氏は次のように話す。

 「当社の情報システム部門には、データベースに特化したスタッフは在籍していません。そのため、『購入して設置するだけで使えて、しかも最高の性能を発揮する』というシステムは理想的でした。

 例えば、Oracle Databaseの自動ストレージ管理機能『Oracle Automatic Storage Management(ASM)』は非常に便利ですが、データベース基盤を自前で構築した場合、この機能を使いこなすためには相応の知識が必要となります。Oracle Database Applianceの場合、初期構成の段階でそれらの設定まで一通り完了しているため、私たちにOracle ASMの知識がなくても、最適に動作してストレージの自動管理を行ってくれます。さらに、これまで手作業で行っていたディスク領域の割り当てなども自動的に実行されます。これにより、導入の手間が大幅に軽減され、その分の時間をシステムリニューアルに関する他の開発作業や移行リハーサルに割くことができました」(迫川氏)

 また、リニューアルプロジェクトの実施中、国内大手企業において内部犯行による大規模な情報漏えい事件が発生し、世を震撼させた。これを機に、KDDIエボルバもデータベースセキュリティの重要性を再認識。データ保護に必要な手を打つとともに、万が一の事態に備えてOracle Databaseの監査機能の活用を決める。セキュリティインシデント発生時の追跡性を確保できるだけでなく、情報システム部門スタッフへの無用な疑いを避ける上でも有効だからである。

 「内部犯行が増加している今日、データベースからの情報漏えいが起きた際、真っ先に疑われるのは私たち情報システム部門スタッフです。データベース監査の機能は、データベース利用のトレーサビリティを高めるとともに、インシデント発生時には情報システム部門スタッフの潔白をいち早く証明する上でも有効だと考えたのです。

 ただし、これまではOracle Databaseの監査機能を使うとパフォーマンス面で悪影響が生じるという思い込みがありました。そのため、当初はサードパーティー製監査ツールの活用を想定していたのですが、これには相応のコストが掛かります。そこで、あらためてOracle Databaseの監査機能について技術資料などを集めて検討した結果、実際にはパフォーマンスへの影響は少ないことが分かり、採用を決めたのです」(迫川氏)

 現在、HRstationでは、Oracle Databaseの監査機能を使い、指定した条件のデータにアクセスがあった際には、その証跡をログとして残し、同時にセキュリティ管理者に通知する「ファイングレイン監査」を実施しているという。


提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年8月14日

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