DBのバックアップはクラウドで! 月3000円台から手軽に始めるOracle Cloud Platform活用:テープバックアップの代替で今すぐコスト削減(2/4 ページ)
多くの企業がパブリッククラウドのメリットをすぐに得られる活用法の1つが「データベースバックアップ」だ。Oracle Cloud Platformには、テープバックアップの代替から災害復旧サイトの構築、リアルタイム同期による高可用性システムまで、さまざまな用途に対応可能なサービスが用意されている。[パブリッククラウド][Oracle Cloud][Data Integration]
月額3960円の“クラウドバックアップ”で、コストと手間を削減
データベースバックアップをパブリッククラウドで行うことによって得られる最大の利点は、コストと手間の大幅な削減である。
例えば、バックアップにテープを利用すると、容量当たりのコストはディスクに比べて安価だが、取得や運搬、保管といった運用の手間が掛かってしまう。一方で、ディスクを利用すると、運用は比較的容易だが、容量当たりの単価が高く、長期間のバックアップ保管でもコストが高くついてしまう。これらをパブリッククラウドに置き換えることで、シンプルにコストと手間を削減できるというわけだ。
オラクルはOracle Cloud Platformにおいて、データベースバックアップサービスとして「Oracle Database Backup Service」を提供している。同サービスには、オンプレミスやOracle Cloud Platform上で稼働するOracle Databaseのデータを、プラットフォームやOracle Databaseのエディションを問わずバックアップすることができる。特筆すべきはその利用料金だ。1TB当たり3960円/月(33ドル/月)である。
Oracle Cloud Platformは、オンプレミスで利用しているオラクル製品や技術、アプリケーション資産、開発/運用ノウハウを、そのままパブリッククラウド上でも利用できるように構築されている。そのため、既にOracle Databaseのバックアップを標準のバックアップ/リカバリーツールである「Recovery Manager(RMAN)」で行っている企業であれば、利用に際して特別な対応は必要ない。RMANによるバックアップの保存先をOracle Database Backup Serviceに変更するだけでいいのだ。
Oracle Database Backup Serviceへのバックアップでは、プラットフォームやエディションを問わず、RMANの暗号化機能とデータ圧縮機能を特典として利用できる。また、データは3つのストレージノードに対してミラーリングが行われる。セキュリティや冗長性の面でも十分な対策が行われている。
Oracle Database Backup Serviceを組み入れたバックアップ環境を作ることで、企業はバックアップに関するさまざまなコストを削減することが可能だ。例えば、複数世代のデータをバックアップとして保存しておきたいならば、直近の1世代分だけを通常の方法で社内に保管して、それ以前の世代はOracle Database Backup Serviceに保存するという方法が考えられる。これだけでも、テープメディアや保管場所のコスト、遠隔地に保管する場合の輸送コストを削減できる。支店や工場など、複数拠点で行っているバックアップデータの集約すれば、さらに大きな効果が得られるだろう。
なお、オラクルは2016年現在、さまざまなベンダーとともにバックアップソフトウェアのOracle Database Backup Service対応を進めている。既に米クラウドベリー・ラボ(CloudBerry Lab)の「CloudBerry Backup for Oracle Database」の対応が完了しており、ユーザーは同ツールの設定画面でOracle Database Backup Serviceへのバックアップ、スケジューリング、モニタリング、管理が行える。今後も対応ツールの拡充が予定されており、RMANを使用していない企業も既存の運用手法を大きく変えずにクラウドバックアップの恩恵を受けられるようになる。
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年7月7日