テレワークはコミュニケーションが不足するって本当かな?:仕事が「つまんない」ままでいいの?(66)(1/4 ページ)
在宅勤務やテレワークが急速に浸透しています。でも、オンラインやテキストでのやりとりに「コミュニケーションの難しさ」を感じていませんか?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策により、対面でのコミュニケーションが難しくなり、在宅勤務やテレワークが広がりを見せています。それに伴い、会社に出勤しているときと異なるオンラインやテキスト中心のコミュニケーションに、難しさを感じていませんか。
在宅勤務が一時的なものなら、それほど気にすることはないのかもしれません。でも、新型コロナウイルス感染症が収束するまでにはもうしばらく時間がかかりそうですし、これだけ在宅勤務やテレワークが普及すると、「コロナ前に戻る」ということはないでしょう。
これからは、オンラインやテキストの「新たなコミュニケーション」を模索していく必要がありそうです。
私はこの数年間、在宅勤務、フルリモートでテレワークをしてきました。また、コミュニケーションの企業研修を行っています。そこで、オンラインコミュニケーションの観点から、働きやすい職場の作り方を見ていきます。
「テレワーク=コミュニケーションが不足する」なのか?
オンラインやテキストコミュニケーションを考えるとき、まず、前提として押さえておきたいことがあります。それば「コミュニケーション不足は、在宅勤務やテレワークが原因なのか」です。
会社に出勤しているときと比べて、在宅勤務やテレワークでは「対面で話す」機会が減ります。同僚の状況が分からず、不安に感じることもあるでしょう。テキストでのやりとりは伝わりにくいことも多く、ちょっとした言い方、伝え方のミスで、相手を傷つけてしまうことも少なくありません。
そのため「相手の状況を把握できないから、在宅勤務やテレワークはダメだ」「コミュニケーションは対面に勝るものはない」と思うのも、仕方のないことなのかもしれません。
けれども、在宅勤務やテレワークになる以前を振り返ってみてほしいのですが、「コミュニケーションは良好だった」といえるでしょうか。
もちろん、今よりも話す時間はあったでしょう。しかし、「話す時間を十分確保していたか」「心理的安全性は担保できていたか」「上司や同僚との信頼関係を築けていたか」と言われたら、自信をもってYesと言い切れる人は、それほど多くないのではないでしょうか。
つまり、今起こっているコミュニケーションの問題は、在宅勤務やテレワークによって起こっているのではなく、今まで表面に見えていなかった問題が可視化されただけ。もともとあった問題なのです。
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