テレワークはコミュニケーションが不足するって本当かな?:仕事が「つまんない」ままでいいの?(66)(2/4 ページ)
在宅勤務やテレワークが急速に浸透しています。でも、オンラインやテキストでのやりとりに「コミュニケーションの難しさ」を感じていませんか?
オンライン、テキストの方が円滑な場合もある
オンラインコミュニケーションは悪いことばかりではありません。テキストだからこそできるコミュニケーションもあります。
実は……私は恥ずかしがり屋で、自分から声を掛けたり、積極的に話したりするのがあまり得意ではありません。また、対面でのコミュニケーションは瞬時に対応しなければならず、気の利いたことはそれほど言えません。
けれどもテキストなら、ゆっくり考えられますし、対面では恥ずかしくてなかなか言えない「○○さんのおかげでうまくできました!」といった感謝の言葉や、「おぉ!」「最高だね!」といった相手を動機付けるような言葉、「心配しています。大丈夫?」といった相手を気に掛ける言葉や、「いつもがんばっているね」といったねぎらい、「大丈夫だよ」といった安心を促す言葉も比較的容易に伝えられます。
このように、オンラインやテキストの方が、やりやすいコミュニケーションもあるのです。
それならば、「オンラインコミュニケーションは難しいからダメだ」と決めつけるよりも、在宅勤務・テレワークが広まった今を契機に、より良いコミュニケーションや人間関係を築くきっかけにしてみてはどうかな? と思うのです。
オンラインコミュニケーションの特徴
ここからは、オンライン、テキストのやりとりでより良い関係を築く上で知っておきたい「コミュニケーションの特徴」を見ていきます。
私たちが対面でコミュニケーションを行うとき、「言語」と「非言語」を使っています。言語は「言葉そのもの」で、非言語は「声のトーン」や「ジェスチャー」です。
一方のオンラインコミュニケーションは、非言語の情報が少ないという特徴があります。テキストでのやりとりなら非言語情報はありませんし、Web会議も、五感のうち臭覚、味覚、触覚などの身体感覚の情報がありません。
不足している非言語情報は、相手の解釈に委ねることになります。そのため、対面よりも誤解が生じやすい特徴があります。
例えば、「バカ」という言葉。対面なら「バカ」と笑顔で言ったら、相手は「言葉は否定的な内容だけど、冗談で言っているんだな」と理解できます。一方、テキストで「バカ」と伝えた場合、非言語情報がないため、相手は文字面だけで解釈するしかありません。そのため、対面よりも誤解が生じやすいのです。
オンラインでコミュニケーションを行うときは、この「非言語情報が少ない」という特徴を頭の片隅に入れておきましょう。
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