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「新造人間キャシャーン」を2021年のテクノロジーで解説しようキャシャーンがやらねば誰がやる(2/4 ページ)

スピルバーグが、手塚治虫が、そして全世界の子どもたちがあのころ夢見たテクノロジーは、2021年現在どこまで実現できているのだろうか?――映画や漫画、小説、テレビドラマに登場したコンピュータやロボットを、現代のテクノロジーで徹底解説する「テクノロジー名作劇場」、第7回は「新造人間キャシャーン」だ。

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キャシャーンの活動エネルギー「太陽エネルギー」

 キャシャーンの活動エネルギーは、エコロジーなことに「太陽エネルギー」である。第15話で一度だけ話題に挙がるが、フレンダーは原子力のようである。アニメが放映された1973年ごろは、ソーラーウォッチ(太陽光発電付きの腕時計)や、太陽電池が付いたリモコンが登場するなど、太陽エネルギーに注目し始めた時代だったのかもしれない。当時はあまり一般化していなかった太陽エネルギーは、現代社会ではいろいろな場面で実用化され、身近にもなっている。

 まず、太陽エネルギーがキャシャーンの活動エネルギーとして十分なのか検討する。

 皆さんは「一反(いったん)」という言葉をご存じだろうか。日本の古い尺度「尺貫法」の面積単位で、一反=10畝(せ)=300坪(つぼ)で、メートル法では991.74平方メートルだ。尺貫法の一反は田んぼの大きさを示しており、一石(いっこく)の米(およそ2.5俵:15キロ程度)を栽培するのに必要な田んぼの面積とされていたそうである。一石とは1人分の食料という設定だ。

 「太陽エネルギーの話をするのになぜ田んぼ?」と頭を傾げる人もいるだろう。

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