七転び八起き エンジニアだから何度でも立ち上がれる:Go AbekawaのGo Global!〜Jon Kiefer Yap(後)(2/3 ページ)
グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。前回に引き続き今回もソフトウェアエンジニアのJon Kiefer Yap(ジョン・ヤップ・キーファー)さんにお話を伺う。念願の来日を果たし、日本の企業に就職するが、仕事中心で自分の時間が取れないという状況に陥る。そこでヤップさんは心機一転し、「英語教師」になることにした。
エンジニアとして再起
阿部川 入社したのはいつごろですか。
ヤップさん 2021年の5月に入社しました。最初は「BlueBean」というクラウド型コールセンターシステムの開発を担当しました。コールセンターの仕事は全く経験がなかったのですが、せっかくやるなら新しいことに挑戦してみたいと思って挑戦しました。現在(2023年6月時点)はAI(人工知能)が、オフィスの電話などの取り次ぎや、簡単な質問の代行や折り返し対応をする「ミライ AI」というサービスに携わっています。
阿部川 主にどういったお仕事をされていますか。
ヤップさん ひと言で言えば、UX(ユーザーエクスペリエンス)の改善です。お客さまが使いやすいように、会話のシナリオを整備したり新しい機能を開発したりしています。
阿部川 チームは何人ぐらいいるんですか?
ソフツー広報 補足します。ヤップさんのチームは19人前後です。弊社は多国籍なメンバーが多く、半分は日本人ですが、残りの半分は外国籍の方です。中国、フィリピン、インドネシア、台湾、いろいろな国の方がいますが、基本的にみんな日本語でコミュニケーションを取っています。
阿部川 なるほど。ヤップさんの入社が2021年ですのでコロナ禍の真っただ中ですよね。オンラインでのコミュニケーションは大変だったのではないでしょうか。
ヤップさん そうですね、オフラインだと部屋のホワイトボードを使ってすぐにやりとりできますが、オンラインだとそうもいきませんから。ただ、家でも仕事ができるのでそれはすごく便利だと思います。
オンラインコミュニケ−ション、大変ですよね。ちょっと前にVR(仮想現実)を介して、オフラインのように雑談や相談をできるようにしようといった話題があった気がするのですが、今どうなっているんでしょう……。個人的にオンラインの恩恵をたくさん受けているので、その辺りをバシッと解決できる技術に期待しています。
阿部川 教師を経験して、またエンジニアリングの世界に戻ってきたわけですが、いかがでしょうか。「今後はずっとこの世界で仕事をしていこう」という感じでしょうか。教師の仕事はもうしたくない?
ヤップさん エンジニアとして頑張っていくつもりですが、例えば土日だけとかボランティアでとか、何かの機会に教師の仕事もできたらいいなと思います。
阿部川 いいですね、ぜひそうしてください。フィリピンにはいつか戻る予定ですか。
ヤップさん いいえ。日本でずっと暮らす予定です。実は今、日本の国籍取得を申請中なんです。
阿部川 そこまで日本を好きになっていただいて、ありがとうございます。でも、ご両親からすると寂しい気持ちがあるのではないでしょうか。
ヤップさん 両親も日本の国籍取得には賛成しているので、そうでもないみたいです。
阿部川 もう、ご両親も日本で一緒に住んでしまってはどうですか?
ヤップさん うーん。日本とフィリピンは物価が違うので、両親が日本に住んだら、今まで貯金したお金がすぐになくなってしまいます(苦笑)。
ちなみに2023年10月現在、無事日本国籍を取得し、ヤップさんは「海」さんになったそうです。おめでとうございます!
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