「TypeScript」「Go言語」などを扱うフリーランスエンジニアの需要が高まる パーソルキャリア:上位職種の平均月額単価は100万円を超える
パーソルキャリアは「ITフリーランスエンジニアの平均月額単価ランキング」を発表した。職種別、業種別、言語別のいずれも、前回の調査から平均月額単価が上がっていた。
パーソルキャリアは2024年2月1日、「ITフリーランスエンジニアの平均月額単価ランキング」を発表した。これは、同社が運営するエージェントサービス「HiPro Tech」が2023年の1年間に扱った案件の平均月額単価をカテゴリー別にランキング化したもの。
前回調査では圏外だったブロックチェーンエンジニアがトップに
職種別に見ると、最も高かったのは115.4万円の「ブロックチェーンエンジニア」。次いで「DX(デジタルトランスフォーメーション)コンサルタント」が115.3万円、「ITコンサルタント」が114.4万円だった。
パーソルキャリアによると、スタートアップなどでは新サービス開発時にブロックチェーンを導入するケースが増えているものの、日本では対応できるITエンジニアが少なく、高い単価でもブロックチェーンエンジニアを確保したい企業が増加傾向にあるという。
「機械学習、AIエンジニア」(104.5万円)や「データサイエンティスト」(95.1万円)も比較的上位にランクインしている。この理由について同社は「最近では、企業規模や業種に関係なく、多くの企業が機械学習やAI(人工知能)を適用した製品の開発や、顧客情報のビッグデータ解析を通じたビジネスモデルの改善に取り組んでおり、関連する職種の需要が高まっている」と分析している。
プログラミング言語別で最も単価が高かったのは「Typescript」で99.5万円。次いで「Go言語」(95.9万円)、「Ruby」(95.9万円)、「Python」(94.7万円)といったモダンな言語が上位に挙がった。
パーソルキャリアはこの結果について「これらの言語は、新サービス開発時に採用する企業や現在使用している言語とリプレースする企業が増加しており、モダンな言語を扱える人材のニーズが上昇している」と分析している。
HiProの編集長を務める鏑木 陽二朗氏は「職種、業種、言語のいずれも、前回調査から平均月額単価が上がった。IT人材不足が深刻化する状況下で、DX化を進める企業が増えたことが、平均月額単価を押し上げたのだろう。2024年は、生成AIを活用した新たなシステムの登場や、既存システムへの追加実装がなされる可能性が高い。ビジネス変革や業務改善、プロジェクトを推進できる人材が必要不可欠で、こうした人材の需要がさらに拡大し、単価が上がる見込みだ」と述べている。
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