ステップバイステップで学ぶ

初めてのWebアプリケーション・サーバ




第4回 WebSphere Studioで開発するための準備

 3.WebSphereテスト環境の稼動

 それでは、[Projects(プロジェクト)]タブに戻ってWebSphereテスト環境を開始します。WebSphereテスト環境はWASのDefault Serverに入っている「default_app」Webアプリケーションと同様の構造になっています。Webパスは「/」であり、文書ルートやサーブレット・クラスパスは「C:\Program Files\WebSphere\VAJ35\ide\project_resources\IBM WebSphere Test Environment\hosts\default_host\default_app」の下にあります。


1. メニューから[Workspace(ワークスペース)]−[Tools(ツール)]−[WebSphere Test Environment...(WebSphereテスト環境...)]を選択します

2. WebSphere Test Environment Control Center(WebSphereテスト環境コントロール・センター)が現れたら、左側のトポロジー・ツリーの中から「Servlet Engine(Servletエンジン)」を選択します
画面11 「Servlet Engine」を選択する

コントロール・センターの右側には複数のボタンやチェックボックスが現れます。Servletエンジンはここから開始したり、終了させたりします。また、クラスパスの追加もここで行います。

3. サンプルを動かしてみるためにサンプルのサーブレット・クラスが入っているプロジェクトをクラスパスに追加します。[Edit Class Path...(クラス・パスの編集...)]ボタンをクリックして「Servlet Engine Class Path(Servletエンジン・クラス・パス)」を開きます。このウィンドウの上半分がプロジェクトのリストになっています。クラスパスに追加したいプロジェクトはここでチェックを付けて追加します。いまは「IBM JSP Examples」のみにチェックを付けます。チェックしたら[OK]ボタンをクリックして閉じます

画面12 サンプルのサーブレット・クラスが入っているプロジェクトをクラスパスに追加する

4. それではServletエンジンを開始します。[Start Servlet Engine(Servletエンジンの開始)]ボタンをクリックしてください

5. Servletエンジンの開始中にConsole(コンソール)が開きます。コンソールにはcom.ibm.ivj.control.node.ServletEngineRunner.main()からの出力がOutput(出力)枠内に表示されます

6. 出力の内容が「***Servlet Engine is started***(Servletエンジンは開始されました)」と表示されたら、Servletエンジンが開始したことを意味します

画面13 Servletエンジンが開始したメッセージ

7. ブラウザを起動して「http://localhost:8080/servlet/
com.ibm.ivj.wte.samples.servletconfig.ServletEngineConfigDumper」にアクセスします。このサーブレットはIBM JSP Examplesプロジェクトに含まれているものです。正しく結果が表示されれば、正常に動作したことになります


画面14 サーブレットが動作したところ

8. テストが完了したのでServletエンジンを停止します。コントロール・センターで[Servlet Engine(Servletエンジン)]−[Stop Servlet Engine(Servletエンジンの停止)]ボタンをクリックしてください。コンソールに「***Servlet Engine is stopped***(Servletエンジンは停止されました)」と表示されればServletエンジンが正常に終了したことになります

 ここまでの手順を追えば、自分で作ったサーブレットをテストしてみることも可能になったはずです。最後に、説明し忘れている部分について説明します。

 まず、ブラウザに入力したURLについてですが、前にも書きましたが、WebSphereテスト環境はWASの「default_app」Webアプリケーションと同じ構成ですからサーブレット・クラスを呼び出すためには「http://localhost:8080/servlet/full.package.ClassName」のように入力すればよいことになります。また、ホスト名の後に付けるポート番号は8080番にしなければなりません。このポート番号がほかで使われていないことを確認してください。HTMLファイルやJSPファイルを呼び出したいときは文書ルートにそれらのファイルを置き、「http://localhost:8080/filename.html」のように入力すれば呼び出せます。

 VAJに新規プロジェクトを作成してサーブレットをテストするときは、Servletエンジンのクラスパスでそのプロジェクトにチェックを付けてからServletエンジンを開始しなければなりません。


4.データソースの構成

初めてのWebアプリケーション・サーバ(第4回)
  1.開発ツールのインストール
  2.WebSphereテスト環境を使う準備
3.WebSphereテスト環境の稼動
  4.データソースの構成
  WebSphere Studio 3.5.2 Entry Editionのインストール
  VisualAge for Java 3.5 Entry Enterprise Editionのインストール

連載内容
 

第1回 開発者キットの入手とDB2までのインストール
第2回 WebSphereのインストールと動作確認
第3回 WebSphereを使う前の基礎知識
第4回 WebSphere Studioで開発するための準備
第5回 MVCモデルとWebSphere+VisualAge for Javaの連携
第6回 PageDesignerによるJSP開発
第7回 EJBツールによるEJB開発


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