VMware Workstation 4

製品版簡易ベンチマークテスト

 当初はベータ版のみで評価する予定だったのでベンチマークテストは見送るつもりだったが、製品版がリリースされたのでHDBENCH cloneを使った簡易テストを行ってみた。仮想ネットワークやNAT機能までは手が回らなかったが、ご容赦いただきたい。

 テストは、以下のような環境で行った。

  ハードウェア:ThinkPad X23(CPU:Pentium III-866MHz、メモリ:384Mbytes)
  ホストOS:Windows XP
  ゲストOS:Red Hat Linux 8.0(メモリ160Mbytes割り当て)
  プライオリティ:すべてノーマル

 また、比較用として以下のようなLinuxマシンでも測定した。

  ハードウェア:自作マシン(CPU:Celeron-733MHz、メモリ:256Mbytes)
  OS:Red Hat Linux 7.3

 では、結果をお見せしよう。

画面9 VMware 4上のRed Hat Linux 8.0で測定

画面10 VMwareなしのRed Hat Linux 7.3で測定

 見てのとおり、CPUおよびメモリ性能では遜色ない数値が出ている。しかし、グラフィック性能はかなり低い。ディスク性能も半分以下となっているが、これはRed Hat Linux 7.3環境が5400rpmのドライブであるのに対し、Red Hat Linux 8.0環境が4200rpmのドライブであることも割り引いてやる必要があるだろう。

 以上の結果から、GUIを使わずオンメモリで処理できるような用途であればVMware環境でもかなりのパフォーマンスが期待できそうだ。とはいえ、VMware上でWindows 2000やRed Hat Linux 8.0+X Window Systemを使用しても、体感的にはそれほどストレスを感じなかったことも付け加えておきたい。

まずは試してみよう

 簡単ではあるが、VMware 4の新機能を紹介してきた。

 個人的には共有フォルダとスナップショットに魅力を感じるが、VMware Workstation 3.xからのバージョンアップ欲を喚起し得るかどうかというと微妙なところだ(2.xからであれば「買い」だ)。既存ユーザーは、これらの機能が自分の使い方にどの程度影響を与えるか、吟味してみるといいだろう。

 例によって、VMwareは試用期間(30日間)が設けられているので、取りあえず試してみることをオススメする()。

注:ただし、VMware Workstation 3.xとVMware 4では仮想ディスクファイルの互換性がないため、VMware 4で既存のVMを利用する場合はコンバートが必要だ。一度コンバートしてしまうと3.x形式には戻せないため、既存ユーザーが試用する際は十分に注意していただきたい。

3/3

Index
VMware Workstation 4
  Page 1
VMware Workstation 4開発の歩み
 不具合に泣いた時代
 実用性向上の時代
 正式リリースへ
  Page 2
VMware 4の新機能
 ユーザーインターフェイスの変更
 共有フォルダの追加
 スナップショットの追加
 そのほかの改良点
 Linux版は?
  Page 3
製品版簡易ベンチマークテスト
まずは試してみよう

Linux Squareプロダクトレビュー


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