Windows側が持つクリップボードを使ってのコピーや貼り付けもコマンド プロンプト内では利用可能である。
まずコピーする範囲を指定するには、コマンド プロンプト ウィンドウのシステム メニュー(コマンド プロンプト ウィンドウのタイトル バーの左端にあるアイコンを左クリックするか、タイトル バーを右クリックすると表示されるメニューのこと)から[編集]−[範囲指定]を実行する。もっとも、実際にいちいちマウスを使ってこのメニューを起動しているとわずらわしいので(マウスを使った操作については後述)、
Alt−Space(システム メニュー)]−[E(編集)]−[K(範囲指定)]
というふうに、キーボードを使って[範囲指定]メニューを選択するとよいだろう([編集]メニューを表示すると、ちょうどカーソルが[範囲指定(K)]の上に表示されているので、最後の[「K]の代わりにそのままリターン キーを押してもよい)。そしてカーソル を選択したい文字列の先頭位置へ動かし、そこから[Shift]キーを押しながらカーソル キーを動かして、選択範囲(矩形範囲)を指定する。そして最後にリターン キーを押すと、選択された部分の文字列がクリップボードにコピーされる(1文字だけ選択したい場合は、カーソルをいったん右もしくは下へ1つ動かしてから、また元へ戻すという操作が必要)。このとき複数行を選択すると(矩形領域を選択すると)、クリップボードには複数の行のテキストがコピーされる。画面の右端まで選択しても、各行の最後には必ず改行が付加されるので、1つのつながったテキストではなく、複数の行に分割されてコピーされる。必要ならば、貼り付けた先のアプリケーションで行末の改行を消去し、1つのテキストに結合しなければならない。
[A]
クリップボードにあるテキストを現在のカーソル位置に入力するには、次のように、コマンド プロンプト ウィンドウのシステム メニューにある[貼り付け]メニューを使う。
[Alt−Space(システム メニュー)]−[E(編集)]−[P(貼り付け)]
このときもしクリップボードに複数の行が入っていると、それらの行が次々と実行されることになるので、注意する。
これらの操作は、コマンド プロンプト ウィンドウのシステムメニュー(ウィンドウタイトルの左端のアイコン部分にあるメニュー)を実行するショートカットキーであり、同様の操作は、すべてマウスからも行える。
コマンド プロンプト ウィンドウも、Windows 2000のウィンドウの1つであるため、マウスなどを使ったGUI操作の対象となる。タイトル バー部分は、他のウィンドウと同じく、右側に「アイコン化」、「最大化」、「終了」のボタンが並んでいる。左側のアイコン部分にはシステム メニューが表示される。
このコマンド プロンプト ウィンドウ内では、ドラッグ(左ボタンを押したままのマウスの移動)を行うことで、矩形範囲の選択が可能である。マウス カーソルを選択したい範囲の左上の位置に置いてマウスの左ボタンを押し、そのまま選択範囲の右下の位置までドラッグしてから左ボタンを離す。これにより矩形領域が選択され、その部分が白黒反転した状態になる。その後、右クリックするか(右クリックする場所はコマンド プロンプト ウィンドウ上のどこでもよい)、リターン キーを押せば、選択範囲がクリップボードにコピーされる。
いったんクリップボードに入れられたテキストは、コマンド プロンプト ウィンドウ上で右クリックすれば、キー ストロークとして入力行に挿入することができる。このあたりの動作は、前述のキーボードを使ったコピーや貼り付けと同じである。
またエクスプローラ内でファイルやフォルダをドラッグして、コマンド プロンプト ウィンドウ内にドロップすることも可能である。この場合、そのディレクトリ名やファイル名のフルパスが現在の入力行に追加される。複雑なパス名をパラメータとして指定するような場合に便利である。
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