Windows TIPS
[User Interface]
  Windows TIPS TOPへ
Windows TIPS全リストへ
内容別分類一覧へ

エクスプローラのサムネイル画像の品質を変更する

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 中塚 寛幸
2006/03/25
 
対象OS
Windows XP
大量の画像ファイルを保存したフォルダをエクスプローラで開くと、サムネイル表示のために非常に時間がかかる。
サムネイルの画質とサイズを変更すれば、サムネイル表示のための待ち時間を減らすことができる。
Tweak UIを使えば、サムネイル画像のサイズや表示品質をカスタマイズできる。
 
解説

 デジタル・カメラでの撮影データやスクリーン・ショットなどは、規則的なファイル名になるため、整理する際にどんな画像なのか確認する必要がある。専用ソフトを使わない場合には、エクスプローラの縮小版表示機能を使って画像を確認しながらファイルを削除したり、リネームしたりするのが簡単だ。

 だが、デジタル・カメラの画素数が向上するに従って画像ファイルのサイズが飛躍的に大きくなり、大量の画像ファイルを納めたフォルダを縮小版表示モードで開くと、サムネイル作成に予想以上の時間がかかってしまうことがある。これはファイル自体が巨大になってきていることも原因の1つだが、巨大なファイルから精度の高いサムネイルを生成していることも原因の1つである。

 また、生成されたサムネイルのデータは、通常はフォルダごとにThumbs.dbとして保存される。そのためサムネイルが高画質になるほど、Thumbs.dbファイルのサイズが大きくなり、Thumbs.dbを展開するためのメモリ消費量が増える。メモリが逼迫するとページングによってディスク・アクセスが発生するなど、低スペックのコンピュータではパフォーマンスの低下を招きかねない。

Windows TIPS:Power Toys for Windows XPを活用する

 そこで本稿では、マイクロソフトの無償ツールであるPowerToysのTweak UIを使って画像ファイルのサムネイルの画質と表示サイズをカスタマイズする。

 PowerToysについては、関連記事を参照していただきたい。


操作方法

 Windowsエクスプローラの画像ファイルのサムネイル表示機能は、HKEY_CURRENT_USERのSoftware\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorerに存在する次のレジストリ値によって制御されている(デフォルト状態だとこれらのレジストリ値はセットされていない)。この設定値は、ユーザー固有のものなので、同じコンピュータに異なるユーザーでログオンする場合には、あらためて設定する必要がある。

値名 機能
ThumbnailQuality サムネイルの画質(10進数の50〜100に相当する16進数で指定される)
ThumbnailSize サムネイルのピクセル数(10進数の32〜256に相当する16進数で指定される
サムネイル表示に関するレジストリ設定値

 Tweak UIでは、これらのレジストリ値を簡単に設定できる。Tweak UIを起動し、左ペインから[Explorer]−[Thumbnails]を選択する。

Tweak UIでサムネイル品質を設定する
Tweak UIを起動し、[Explorer]−[Thumbnails]を選択すると、画像サムネイルの表示に関する設定を行える。
  ここをクリックする。
  サムネイルの画質はここのスライド・バーで設定する。目盛りはLow(50)からHigh(100)まで、5おきに表示されている。デフォルトは90である。
  サムネイルの表示サイズはここで設定する。デフォルトは96ピクセルである。32〜256ピクセルを設定できる。
  設定したら、ここをクリックして適用する。

デフォルトと設定後の比較サンプル

 Tweak UIでサムネイル表示に関する設定を行うと、設定内容はすぐに反映される。ただし、設定直前に開いていたフォルダの表示は設定前のものなので、いったん別のフォルダに移動してから戻ると、設定が反映される。

 ここで、簡単にTweak UIでの設定の結果を比較しておくので、設定値の参考にしていただきたい。

サムネイルの画質比較
サムネイルの画質をスライド・バーで設定した場合の画質を比較してみた。画質の差が判別しやすいように、サムネイルのサイズはデフォルトの96ピクセルではなく最大値の256ピクセルに設定して比較した。左から、50/90(デフォルト)/100である。サンプル画像によって見え方は多少変わるが、最低画質を選択したところで、デフォルトと比べると遜色ない。どの画質を選んでも画像の内容を判別する程度なら大差ないと言えるだろう。また参考までにThumbs.dbのファイル・サイズを調べると、左から8704/16896/43008bytesだった。
 
サムネイルのサイズ比較
サムネイルのピクセル数を設定した場合を比較してみた。左から、32/96(デフォルト)/256ピクセルである。指定したピクセル数の正方形に収まるようにサムネイルが作成される。

 ディスプレイの解像度や大きさ、縮小版表示機能の用途によるが、画像の内容を確認できる範囲で最大サイズに設定し、画質を最低レベルに落とすのも便利かもしれない。End of Article

関連記事(Windows Server Insider)
  Windows TIPS:Power Toys for Windows XPを活用する
  Windows TIPS:Thumbs.dbファイルを作成しないようにする
  Windows TIPS:動画ファイルのサムネイル表示を抑止する
  Windows TIPS:エクスプローラの[縮小版]表示のサイズを変更する
  Windows TIPS:エクスプローラの縮小表示機能を使って多数のWebページを画面上でざっと見渡す
     
  関連リンク
  Microsoft PowerToys for Windows XP[英語]
     
「Windows TIPS」


Windows Server Insider フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)

注目のテーマ

Windows Server Insider 記事ランキング

本日 月間