RDBMSであるSQL Serverを構成する各種コンポーネントについて。DWH、OLTP、OLAPといった基礎用語についても触れる。
Microsoft SQL Server 2000(以下SQL Server 2000)は、高い信頼性や機能性、処理性能、柔軟性が確保されたデータ・アクセスを必要とするアプリケーション向けに、データ・アクセス・サービスを提供するリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS:Relational Database Management System)である。アプリケーションのさまざまな要求に応えるために、SQL Server 2000は、データベースへのアクセスを直接制御するコア・エンジンに加え、データベースを効率的に管理するためのツールや、データを多角的に分析するサービスなど、さまざまなコンポーネントの集合体となっている。SQL Server 2000を利用したデータベース・システムやアプリケーションを効果的に開発し、展開し、運用するには、SQL Server 2000によって提供されるこれらのコンポーネントについて理解し、必要に応じてそれらを適材適所で活用できなければならない。
これらのコンポーネントの概要をまとめると次のようになる。
コンポーネント 内容
リレーショナル・データベース・エンジン データを格納し、参照するためのコア・エンジン
レプリケーション ネットワーク上の複数の場所にデータのレプリカ(複製)を配置し、それらを同期させることで、データベース・アクセスの可用性とパフォーマンスを向上させるサービス
データ変換サービス(DTS) データを変換、加工、抽出して、異なるシステムで活用可能にするサービス。データベースからデータをファイルとして取り出す、異なるデータベースを統合し、データウェアハウスやデータマート(用語については後述する)を構築するなどに利用する
Analysis Service(分析サービス) データベースに格納されたデータを多角的に分析するためのツール群
Meta Data Service データそのものではなく、データの属性であるメタデータのセットを設計することで、特定ビジネスにおける情報処理モデルを定義可能にするサービス
各種管理ツール(コマンドライン/GUI) データベースの管理や診断などを行うための管理者向けツール群
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連載第2回にあたる今回は、これらSQL Server 2000を構成する各種コンポーネントの概要についてまとめてみよう。
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