コンボボックス(ComboBoxコントロール)でユーザーによる入力を禁止して読み取り専用にするには、DropDownStyleプロパティを設定すればよい。C#およびVBでの設定方法を解説する。
Windowsフォームで利用可能なコンボボックス(ComboBoxコントロール)では、必要な項目がドロップダウン・リストに存在しない場合に、ユーザーはテキストボックス部分に文字を入力したり、既存の項目を編集したりして値を設定できる。
しかし、テキストボックス部分での入力を禁止してコンボボックスを読み取り専用とし、ドロップダウン・リストからの選択機能のみを利用したい場合がある。そういった用途にはリストボックス(ListBoxコントロール)も利用可能だが、コンボボックスを使うことによりフォーム上の領域を節約することができる。
このような読み取り専用(項目選択のみ)のコンボボックスを作成するには、ComboBoxコントロールのDropDownStyleプロパティを「ComboBoxStyle.DropDownList」に設定すればよい。
ComboBoxStyle構造体(System.Windows.Forms名前空間)では次の表のような3つの値が定義されている。
値 | 説明 |
---|---|
DropDown | テキストボックス部分が編集可能(デフォルト) |
DropDownList | テキストボックス部分は編集不可 |
Simple | テキストボックス部分が編集可能で、ドロップダウン・リストが常に表示される |
ComboBoxStyle構造体で定義されている3つの値 |
次のサンプル・コードは、フォーム上に配置されたComboBoxコントロール(comboBox1)に項目を追加し、読み取り専用にしている例だ。
private void Form1_Load(object sender, EventArgs e)
{
// コンボボックスへの項目の追加
comboBox1.Items.Add("東京都");
comboBox1.Items.Add("茨城県");
comboBox1.Items.Add("栃木県");
comboBox1.Items.Add("群馬県");
comboBox1.Items.Add("埼玉県");
comboBox1.Items.Add("千葉県");
comboBox1.Items.Add("神奈川県");
// 読み取り専用(テキストボックスは編集不可)にする
comboBox1.DropDownStyle = ComboBoxStyle.DropDownList;
comboBox1.SelectedIndex = 0; // 先頭の項目を選択
}
Private Sub Form1_Load(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles MyBase.Load
' コンボボックスへの項目の追加
ComboBox1.Items.Add("東京都")
ComboBox1.Items.Add("茨城県")
ComboBox1.Items.Add("栃木県")
ComboBox1.Items.Add("群馬県")
ComboBox1.Items.Add("埼玉県")
ComboBox1.Items.Add("千葉県")
ComboBox1.Items.Add("神奈川県")
' 読み取り専用(テキストボックスは編集不可)にする
ComboBox1.DropDownStyle = ComboBoxStyle.DropDownList
ComboBox1.SelectedIndex = 0 ' 先頭の項目を選択
End Sub
初期状態ではテキストボックス部分が空欄となるため(選択されている項目を示すSelectedIndexプロパティが「-1」の状態)、このコードではあらかじめ先頭の項目がテキストボックス部分に表示されるようにしている。
カテゴリ:Windowsフォーム 処理対象:ComboBoxコントロール
使用ライブラリ:ComboBoxコントロール(System.Windows.Forms名前空間)
使用ライブラリ:ComboBoxStyle構造体(System.Windows.Forms名前空間)
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