米アマゾン、S3と組み合わせて使えるCDNサービス提供へ：年内に開始予定

[西村賢，＠IT]

　米アマゾンは9月18日、提供中のクラウドサービス「Amazon Web Services」（AWS）に新たにコンテンツ配信サービスを追加する計画があることを明らかにした。現在はベータテスト中。

　これまで同社はXenをベースにしたスケーラブルな仮想サーバ環境サービス「Amazon EC2」とストレージサービス「Amazon S3」を中心に、データベース「Amazon SimpleDB」、メッセージサービス「Amazon SQS」などサービスを拡張してきた。

　年内に追加する計画と発表されたコンテンツ配信サービスの名称は未定。米アマゾンCTOのワーナー・ヴォーゲルス氏のブログによれば、新サービスはストレージとしてAmazon S3を使う。配信したいコンテンツをAmazon S3上に置き、APIを通して登録するとドメイン名が与えられる。このドメインに対してHTTPでアクセスすることで、ダウンロードするユーザーは最寄りのエッジサーバにリダイレクトされ、そこからダウンロードする形になる。エッジサーバは現在3つの大陸に存在するという。

　これはいわゆるCDN（Content Delivery Network）サービスの一種だが、一般的なCDNと異なり、新サービスでは利用のためのミニマムチャージなどがなく、ほかのAWSのサービス同様に使った分だけ課金される。Amazon S3上で頻繁に参照されるデータをグローバルに、効率的に配信できるという。