リクルートとサン・マイクロシステムズが主催するマッシュアップアワードの授賞式をレポートする。今年の猛者たちの「ひとひねり」が光るマッシュアップWebサービスの数々をチェック!
「Mashup Awards」は、主催者が定めたWeb APIを使って作られたマッシュアップサービスのコンテストで、その斬新さや有用性、技術力を競うものだ。回を重ねるごとに規模が拡大して、作品の質も高くなっている。4回目となる今回は、応募作品数が259作品、審査対象Web API数が132となった。
10月19日に授賞式が開催され、最優秀賞をはじめ各賞が決まった。応募作品と受賞作品は、コンテストの公式サイトで発表されている。
リクルート本社で開催された授賞式には、主催者であるサン・マイクロシステムズとリクルート、API提供などによる協力企業や団体に加えて応募者も多数参加し、盛大なイベントとなった。
当日行われた最優秀賞の最終審査では、ノミネートされた5作品の制作者自身が5分間のデモンストレーションを披露し、それを踏まえて当日会場で決定した。最優秀賞ノミネート5作品と筆者が注目した作品を紹介する。
最優秀賞
サービス名:Chamap(チャマップ)
作者:Kentaro
URL:http://chamap.net/
Chamapは、チャットと地図(マップ)を組み合わせたサービス。地図上にアバターを配置し、ログイン中のユーザー同士でチャットが行えるというもの。入力されたテキストを音声として読み上げたり、位置情報の取得に「PlaceEngine」を利用したり、操作の1つ1つに効果音が鳴ったり、レストランやガソリンスタンドなどの店舗情報を表示したりといったことができる。
店舗情報は書き込み機能を付加することで、ユーザー間で店の評判などが共有できる。これらの機能は、10以上のAPIを組み合わせて実現され、Ajaxを活用したユーザーインターフェイス(以下、UI)でうまくまとめている。
「Chamapでは、地図上でのコミュニケーションとWebサービスの情報共有が可能。実際の行動に結び付けやすい意思決定ツールとして利用できる。さらに、自分がいる地域での新しい発見や知らない土地の人との交流が生まれる。みんなで同じ地図を広げれば、新しい発見がある」(Kentaro氏)
作者のKentaro氏は福井県でフリーランスのエンジニアとして活動し、今回のサービスも1人で開発したという。地元に根差したサービスやインターネット越しでの新たな出会いの価値を身に染みて感じているのだろう。「受賞したことで明日からアクセスが増えるとインフラが心配」とうれしそうに語ってくれた。
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