米マラソンテクノロジーズは4月20日、サーバ仮想化環境で完全無停止の可用性機能を実現する新製品を発表した。
新製品は「everRun VM Lockstep for Citrix XenServer」。シトリックスのXenServer環境に特化した製品だ。ヴイエムウェアは「VMware Infrastructure 3」の後継製品で、同様の機能を提供することを明らかにしているが、これに先んじた発表となった。
everRun VM Lockstepは、ノンストップサーバなどのハードウェア製品が実現するHA機能を、仮想マシンレベルでソフトウェアとして実現する製品。ある物理サーバ上で稼働している仮想マシンと同期する仮想マシンを、別の物理サーバ上で構成しておき、保護対象の物理サーバあるいは仮想マシンが停止した場合には、ダウンタイムなしで待機仮想マシンに引き継がせることができる。
今回の発表により、シトリックスとマラソンテクノロジーズは、XenServerによる仮想化環境について、3レベルでの保護を提供できることになった。
everRun VM Lockstepは、マラソンテクノロジーズの販売チャネルを通じて販売される。現在のところ、シトリックスが再販する予定はないという。
マラソンテクノロジーはまた、物理サーバを対象とした既存製品「everRun HA」「everRunFT」を統合した新製品、「everRun 2G」を同時に発表した。
everRun 2Gは、新たにWindows Server 2003 x64およびWindows Server 2008 x64に対応(従来はWindows Server 2003 32bitのみ)した。また、従来everRun FTはレベル3可用性、everRun HAはレベル3可用性にのみ対応していたが、everRun 2Gではレベル1〜3の可用性を1つのパッケージで提供できるようになった。
また、1システム当たり複数の高可用性アプリケーション実行環境を構成できるようになったほか、従来の1対1構成に加えてN+1などの構成が可能になった。
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