AMD、サーバCPUの新ロードマップを発表6コアのIstanbulは6月に出荷

» 2009年04月27日 00時00分 公開
[三木泉,@IT]

 米AMDは4月22日、新たなサーバ用低消費電力プロセッサシリーズ「AMD Opteronプロセッサ EE」を発表するとともに、今後のサーバプロセッサのロードマップを明らかにした。日本AMDはこれを受けて、4月24日にサーバプロセッサの製品計画を説明した。

 EEシリーズはAMDの測定基準で平均消費電力が40Wのプロセッサ。消費電力と発熱が大きな課題になっているスケールアウト型データセンター環境に向けて提供する。同一プラットフォームの「クアッドコアAMD Opteronプロセッサ HEシリーズ」と比較して、プラットフォーム・レベルでは消費電力を13%削減したという。

 AMDはまた、以前の予定よりも数カ月早く、6コアプロセッサの「Istanbul」(開発コード名)を6月に発売する。出荷は5月中に開始するという。既存の4コア製品と同一の熱設計枠で30%以上のパフォーマンス向上を実現するという。

 2010年以降、AMDはサーバ用プロセッサを、現在の3ラインから2ラインに統合、処理能力と拡張性を重視した2/4ソケット用の「AMD Opteron 6000」シリーズと、電力効率を重視した1/2ソケット用の「AMD Opteron 4000」シリーズを展開していく。それぞれのシリーズで、毎年新たな製品を提供の予定だ。シリーズにかかわらず、Opteronでは仮想化支援や低消費電力機能を共通で搭載する。

Opteron 6000は仮想化パフォーマンスにフォーカス、4000はスケールアウト環境に注力

 2010年以降のプロセッサでは現在のダイレクトコネクト・アーキテクチャを進化させたダイレクトコネクト・アーキテクチャ2.0に移行。最大12コアに対応し、統合メモリコントローラは現在の2倍の4チャンネル対応、HyperTransport接続は現在の3リンクから4リンクに向上する。さらに仮想化支援のAMD-V関連ではIO-MMUをサポートしたAMD-V 2.0に移行する。

ダイレクトコネクト・アーキテクチャは2010年のCPUから次世代に移行
6000シリーズと4000シリーズで、毎年新たなプロセッサが登場する

 AMDはOpteron 6000シリーズの第1弾として、12コアの開発コード名「Magny-Cours」(マニ・クール)を2010年第1四半期に出荷する。

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